田島芽瑠の「読メル幸せ」第71回

田島芽瑠の読メル幸せ

第71回


3月になりました🌸
ご卒業された皆様おめでとうございます。何かと新しいことへの準備が始まるこの季節。皆さんはいかがお過ごしですか?

私は2月に地元の友人と4日間韓国旅行に行ってきました、韓国に行くのはこれで4回目。友人との待ち合わせの都合で、今回は初めて韓国の電車に一人で乗ることになりました🚃ドキドキしながら現地に向かったら、改札によって電車の方面が異なりてんやわんや。東京でいうと山手線の内回りと外回りで改札が違うみたいな。今までの渡韓は慣れている友人に任せっきりだったなと反省しました。
今回の旅で韓国の電車の仕組みを理解してスムーズに行動できるようになったので、なんだか達成感がありました🥺旅行中に一つプチ成長できた気がします。

さて、今月ご紹介する作品はこちら📕
雨穴さんの『変な家』です。

「読メル幸せ」第71回

久しぶりに飛行機で一睡もせずに没頭して読んじゃいました!
ある人物が、購入を考えていた一軒家の間取りに変な空間を見つけ、オカルトに詳しい筆者である〝私〟に相談をするところから物語が始まります。
筆者は変な空間の解明のため、設計士の栗原さんに協力を求めました。「実は最初にこの家を見たとき、ずいぶん変な家だなと思ったんですよ。おかしいのは2階の間取りなんです。何か気づきませんか?」という栗原さんの言葉に筆者はハッとします。もしこの家で殺人が行われていたとしたら……?知れば知るほど気になっていく間取りの謎。そして筆者は、この家に隠された深い深い闇を知ることになります。果たしてその真実とは?
もう先が気になって気になって仕方なくなる。これはいつの間にか読み終わってしまう本です。(笑)

「読メル幸せ」第71回

ネタバレになるので詳しくは書けませんが、私は、物語ラストの子供にまつわるシーンでの大人の選択にやるせない気持ちになり、胸がキュッとなりました。
人間は、相手のことを理解して信用しているつもりでもどこか疑ってしまったり、色んな情報に惑わされて自身の芯がぶれていく。結局こうなってしまうのか、幸せな未来はなかったのか、彼等にとっての幸せとは一体なんなのか。物思いにふけってしまう結末でした。
人の幸せって、願うことしかできない。自分のことは自分が幸せにしていかなきゃいけないな。どの人物の気持ちも理解できるからこそ、苦しいラストでした。

そして、登場人物でもある栗原さんが書いたあとがき。あとがきを楽しみに文庫本を買っていると言っても過言ではないくらい私はあとがきが好きなのですが、この本のあとがきは特に面白かった!今回はあとがきという名の物語の延長線。栗原さんの〝憶測〟の話がこれまたゾクゾク。もはや栗原さん、この物語のセンターですから。(笑)本編の結末も覆して、何が本当かさらにわからなくなっていく。謎が解明されたようでいてさらに謎を残していく終わり方にわくわくしました。ぜひしっかり最後まで読んでいただきたいです。

私は飛行機での読書タイムが一番好きだなと改めて思いました・・・✈️
良い本の旅を。田島芽瑠でした。

「読メル幸せ」第71回

(次回は2024年4月中旬に更新予定です)


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