石井光太

推してけ! 推してけ!」第22回 ◆『さんず』(降田天・著)
評者=石井光太(ノンフィクション作家) 自死が織りなす残酷で滑稽な人間劇場 もしあなたが自ら命を絶つとするならば、いかなる理由によるものだろうか。耐え難い苦痛から逃れたいから? わが身に起きた不条理を世に知らしめたいから? 誰かに復讐を果たしたいから? 人間は命を授かった時から生きることへの本能を身につけている。だが、
◇自著を語る◇  石井光太『赤ちゃんをわが子として育てる方を求む』
「宮城県石巻市の遊郭で育った一人の産婦人科医がいた。彼は中絶手術に嫌気が差し、出産させた上で赤ちゃんを不妊の夫婦にあげる斡旋をはじめた。そしてその事実を公表した上で、国や医師会を敵に回して闘い、勝ち取
石井光太さん
栄えていた昭和の石巻を書けるチャンス きらら……『赤ちゃんをわが子として育てる方を求む』は、特別養子縁組制度ができるまでの壮絶な人間ドラマを描いた、実話ベースの小説です。構想はいつ頃、考えられ
Akachan_
〝嬰児殺し〟と戦いつづけた男  近年、特別養子縁組制度は、虐待を受けたり、親がいなかったりする子供たちを助ける命綱として注目されている。  この制度ができた一九八八年以前は、母親はどんな事情があれ、