ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第101回
今年も確定申告の
時期がやってきた。
インプラントをおすすめしたい。
そろそろ確定申告の時期だ。
そう言いたいところだが「3月10日以降」を確定申告の季節と定めている作家も珍しくない。
そのタイプにとって2月、まして1月から確定申告の準備を始める人間は、銭湯に行くのに家を出る段階から全裸になっている奴みたいなもので、通報した方が良いか迷うレベルの変態なのだ。
しかし一般的に見れば先手全裸の方が正しく、3月15日段階で「今年の確定申告いつまでだっけ?」という確認からはじまる、湯舟を出るまで服を着ていることに気づかないような奴の方が迷惑なのだ。
そもそも確定申告が遅れるのは他人に迷惑というより己の首を絞める行為である。
もし申告をしなければその時点で追徴戦隊脱★税になるし、ギリギリで雑に作った申告書をハマショーばりに税務署員の足元に叩きつけるより、経費計上を丁寧にやったほうが払う税金が少なくなる可能性が高い。
だが作家もクリエイターでありアーティストなのでこういう時「金の問題じゃねえんだよ」という昔堅気の職人気質が出てしまいがちなのだ。
確かに還付があるなら多少ははりきってやるかもしれないが、私は事業に係る経費が少なすぎるため大体追納になるためやる気は起きない。
唯一還付のチャンスがあるとしたら、歯のインプラント治療など医療費が多額になった年ぐらいだ。
昔はインプラントを医療費に入れて良いかは微妙だったようだが、最近は歯医者側が「確定申告に使えますから領収書をなくさないようにしてください」と言ってくるので正式に入れて良くなったのだろう。
しかし、なくすなと言われるとあえてなくし、逆に全く必要のない端が磨滅したコンビニのレシートが無限に出てくる俺たちである。
必要な領収書は「ケツでも拭いて捨ててください」と渡された方がむしろなくさないのではないか。
ともかく、歯の治療で還付ワンチャンなので、今後本格的に本国に絶望し、1円でも納める税を減らしたいという時は、前歯に「U」「F」「K」「G」と彫られた金歯をインプラント移植したいと思う。
ちなみにアルファベットの並びは予告なく変更する場合がある。