ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第54回
最近話題のClubhouseについて
考えてみようと思う。
最近「Clubhouse」という新しいSNSが話題になっている。
「Clubhouse」については、この連載以外で何度も話題に出しているため、読者によっては「またその話かよ」「使ってもないツールにここまで執拗に絡むなんて陰湿すぎる」と思うかもしれない。
私的にもそこまでClubhouseのことが気になっているわけではないが、何せ外にも出ないし誰とも話さないため、ネタになりそうなことがあったら、無になるまで再利用するしかないのである。
ただ、他と同じことを書いても仕方がないので、漫画家とClubhouse、そしてSNSの関係について考えてみたい。
Clubhouseを使ってはない、と言ったが一応登録だけはしてある。
しかし、自分で喋りたいこともなければ、話を聞きたい人も特にいないため、そこで止まっている。
この時点で、Clubhouseのことはよくわからないが、己が、他人に興味もなければ自己主張したいこともないという「虚無」であることは良くわかった。
今更だが「Clubhouse」を知らない人に説明すると、フォローした相手が何か喋り出したら、それをリスナーとして聞いたり、自分もスピーカーとして参加できたりする「音声版ツイッター」と言われているSNSのことだ。
こっそり推しが喋っているのを盗み聞きしたいだけなのに「そこの天井裏にいる君も降りて来て話そうよ」と言われてしまったり「電話帳に登録している相手に、勝手に通知を送る」という自爆テロを起こすという噂から、すでに親指を隠して逃げている陰キャも多い。
私も、下手に操作して、義弟の嫁とか微妙なラインに「薫カレー沢から招待がきました!」みたいな「おちんちんペニス巨大化計画」に匹敵するスパムメールを送りつけては大変なので、立ち上げるのも怖いという状態だ。
ちなみにおちぺ計画(略称)は実在するスパムタイトルなのだが、残念ながらうちにきたことはない。
しかしClubhouseで「漫画家」と検索してみると、すでにClubhouseを始めている漫画家は多く、噂によると作家同士でトークチャンネルをやっていたり「業界人同士の話をタダで聞けるなんてすごい」という声も聞いている。
確かに、漫画家同士のトークと言ったらロフトプラスワンとかで聞くイメージだ。それを気軽に聞けるというのは画期的であり、読者サービスにもなるのかもしれない。