95年ぶりに電子全集として復刊! 現代ユウモア全集

現代ユウモア全集 大バナー

現代ユウモア全集とは

昭和初期の1928年(昭和3年)に創刊された『現代ユウモア全集』は、当時大ヒットを記録。「ユーモア小説」が大衆文学の一ジャンルとして認知されていく初期の過程で、大変重要な役割を果たしました。当時まだ一般的でなかった「ユウモア」という言葉が斬新に受け止められ、バラエティ豊かな作家陣で弊社の黎明期を支える大ベストセラーとなった「日本ユーモア文学の礎」とされるこの電子全集が、95年ぶりに蘇ります。


3大ポイント

  • 発刊当時の本文(旧字体総ルビ)や挿絵を再現、読みやすい新字体も新たに追加
  • ユーモア文学の第一人者による詳しい解説
  • 月報、内容見本など当時の貴重な資料も収録

  • 価格2,700円+税
  • 全24巻 毎月最終金曜日配信予定
  • 対象端末/電子書籍専用端末、スマートフォン、タブレット端末、PC ・販売サイト/主な電子書店
  • 販売サイト/主な電子書店

最新刊

第2回配信(2024年12月27日)ラインナップ

現代ユウモア全集2 櫻の國・地震の國 堺利彦

現代ユウモア全集2 櫻の國・地震の國 堺利彦
https://www.shogakukan.co.jp/digital/09D152000000d0000000

価格2,700円+税

「日本社会主義運動の父」とも呼ばれ、日本共産党委員長もつとめた堺利彦。実は彼、「貝塚渋六」のペンネームで、「日本一のユーモリスト」とも呼ばれていた。生涯で五度も投獄されている彼は、「楽天囚人」と名乗り、牢獄生活すら持ちネタとしていた。

 本巻には小説(『野外劇の一幕』)、エッセイ(「猫のあくび」)、海外文学の翻訳(モーパッサン「五十五年の片恋」)、戯作評論(「火事と半鐘の関係」) をはじめ、紀行文、新聞記事批評など33編を収録。その多くが大逆事件以後から1920年頃の「冬の時代」に発表されたもの。

 暗澹たる現実社会に向けられた辛辣な文章も多い一方で、堺のもう一面を象徴するのが、ある種の楽天的な理想を膨らませた空想的作品群である。この「空想」のあり方こそ、本巻のもうひとつの見所。

 特に「小剣が百卅五になつた時」は、公共インフラや最低限の社会保障も整わない当時に、飲み食いにも交通にも買い物にさえお金の要らない百年後の理想社会を描いている。現代の私たちが感じる幾倍もの驚きと痛快さを当時の読者に与えたことだろう。ユーモラスな口吻の奥には、不公正な世界への激烈な憤りと、貧困や圧政にあえぐ人々へのいたわりが常に覗いている。

 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。

第1回配信(2024年11月29日)ラインナップ

現代ユウモア全集1 後生樂 坪内逍遥

現代ユウモア全集1 後生樂 坪内逍遥
https://www.shogakukan.co.jp/digital/09D150340000d0000000

価格2,700円+税

 第1巻は、大作家、坪内逍遙。

 古今東西の笑いの理論にも親炙していた逍遥は、「悲哀と好笑は表裏一体、悲しみと可笑しみが縄のごとく絡まり合うのが人情あるいは世態風俗であり、それを写す小説にあっても、両者が好対照となればこそすぐれた効果を発揮する。そうした好笑の機微を理解せず、ただ『馬鹿笑ひ』できる話を求める作者読者のなんと多いことか」と嘆く。

 W・シェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』やN・ホーソーンの小説「ハイデッガー博士の実験」を翻案した戯曲『回春泉の試験』に始まり、昔話「浦島太郎」や「竹取物語」を翻案した舞踏劇、「読売新聞」に連載され後に単行本化された小説『松のうち』、さらには「忠義な鷹」、「チリの油壺」など海外童話を翻案した短編戯曲(13篇)に至るまで、様々なジャンルの作品を収録。

 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、月報や全集のラインアップ広告など、貴重な資料も収録する。

 巻末には雑文家・平山周吉も特別寄稿

第2回配信(2024年12月27日)ラインナップ

現代ユウモア全集2 櫻の國・地震の國 堺利彦

現代ユウモア全集2 櫻の國・地震の國 堺利彦
https://www.shogakukan.co.jp/digital/09D152000000d0000000

価格2,700円+税

「日本社会主義運動の父」とも呼ばれ、日本共産党委員長もつとめた堺利彦。実は彼、「貝塚渋六」のペンネームで、「日本一のユーモリスト」とも呼ばれていた。生涯で五度も投獄されている彼は、「楽天囚人」と名乗り、牢獄生活すら持ちネタとしていた。

 本巻には小説(『野外劇の一幕』)、エッセイ(「猫のあくび」)、海外文学の翻訳(モーパッサン「五十五年の片恋」)、戯作評論(「火事と半鐘の関係」) をはじめ、紀行文、新聞記事批評など33編を収録。その多くが大逆事件以後から1920年頃の「冬の時代」に発表されたもの。

 暗澹たる現実社会に向けられた辛辣な文章も多い一方で、堺のもう一面を象徴するのが、ある種の楽天的な理想を膨らませた空想的作品群である。この「空想」のあり方こそ、本巻のもうひとつの見所。

 特に「小剣が百卅五になつた時」は、公共インフラや最低限の社会保障も整わない当時に、飲み食いにも交通にも買い物にさえお金の要らない百年後の理想社会を描いている。現代の私たちが感じる幾倍もの驚きと痛快さを当時の読者に与えたことだろう。ユーモラスな口吻の奥には、不公正な世界への激烈な憤りと、貧困や圧政にあえぐ人々へのいたわりが常に覗いている。

 解説文は追手門学院大学准教授・佐藤貴之。付録には、当時の月報ほか、貴重な資料を収録する。