櫛木理宇

◉話題作、読んで観る?◉ 第49回「死刑にいたる病」
 日本ホラー小説大賞読者賞を受賞した『ホーンテッド・キャンパス』で知られる櫛木理宇による、長編小説『死刑にいたる病』の映画化。『孤狼の血』で鮮烈なバイオレンス描写を見せた白石和彌監督が、死刑が確定している連続殺人犯と彼に魅了された若者との危険な関係をスリリングに描いている。中学までは優等生だった雅也(岡田健史)だが、今
思い出の味 ◈ 櫛木理宇
 まだ幼稚園児だった頃、喉の手術のためしばらく入院した。記憶にはっきり残っているのは「とにかく、おかゆがまずかった」ことである。塩のみのおかゆで、なのに肝心の塩味すらほとんどせず、ぐちゃぐちゃのどろどろだった。いまだにおかゆが好きでないのは、どう考えてもあの入院で毎日毎日しつこく食べさせられたせいだと確信している。