真梨幸子
〝イヤミスの女王〟の異名を持ち、数々の衝撃的なミステリー作品を生み出してきた真梨幸子さん。でも、すごいのは、小説の内容だけではありません。毎作、書店でつい二度見してしまうほど装丁にインパクトがあるのです。『6月31日の同窓会』(実業之日本社文庫)では、美しくセッティングされた真っ白なテーブルに置かれたリンゴがナイフで突
第19話 真梨幸子「二人のマリー・テレーズ」 十年ほど前、有休をとって三泊五日でパリに行ったことがある。はじめての一人旅。特に目的があったわけでもパリにこだわりがあったわけでもないが、格安ツアーのその価格に惹かれて、つい申し込んでしまった。恋人のことで、姉と喧嘩したのも理由のひとつだったかもしれない。二日目だったか。フ
真梨幸子さんと言えば、イヤミスの女王。イヤミスと言えば、後味が悪い、という「イヤ」の部分が強くイメージされてしまいがち。ですが、そんな方にこそお伝えしたい。本作、「イヤ」もさることながら、「ミス」の部分、すなわち「ミステリー」としての面白さが抜群なんです!
さあ、今こそデトックスしましょう
気がつけば、作家生活十五年を迎えました。
そんな記念すべき年に『聖女か悪女』を上梓することになったのは、大袈裟に言えば「運命」のよう
取材で書くよりもゼロから創作した方が大胆になれる
内田……まず『祝言島』のタイトルが秀逸です。このタイトルを思いつかれたきっかけは?
真梨……今回の物語は『きらら』からオファーがあった段