自著を語る

◇自著を語る◇  森沢明夫『ぷくぷく』
 誰の人生にも「壁」は付きものです。  しかも、その「壁」の種類は色々で、努力をすれば越えられる「壁」もあれば、あまりにも高すぎて、もはや絶望すら抱かせるような「壁」もあります。  最もよくある身近な
◇自著を語る◇  中澤日菜子『お願いおむらいす』
 とある秋の一日、東京郊外の公園で開かれた〈ぐるめフェスタ〉、そこに集うさまざまなひとびと──出店者や運営事務局員、ステージでライブをするアイドル歌手、そして偶然訪れた父と娘たちを通して、彼らの人生の
◇自著を語る◇  角田光代『字のないはがき』
 子ども時代に見ていたテレビドラマをのぞけば、向田邦子作品に出会ったのは二十二、三歳のころだ。このときすでにご本人はこの世の住人ではなかった、ということもあって、この作家は私には最初からものすごく遠
◇自著を語る◇  室積 光『都立水商1年A組』
 商売を学ぶためには商業高校がある。技術を学ぶ工業高校もある。農業を学ぶには農業高校、漁業を学ぶには水産高校……ならば世の中に水商売というものがある以上、水商業高校も必要ではないか?  今から十八年前
◇自著を語る◇  鈴木英治『突きの鬼一 赤蜻』
 デビューして二十年、これまで百六十冊を超える作品を上梓した。  そのうち四分の一以上を占めるのがすでに四十四巻を数え、累計三百万部突破も視野に入る「口入屋用心棒」シリーズである。  この第一作が双葉
◇自著を語る◇  ドリアン助川『水辺のブッダ』
 ホームレスの男と、風俗嬢が主役だ。情ではなく、哲学を柱としたこの物語に、『水辺のブッダ』とタイトルをつけた。  今世紀の初めの頃、私はマンハッタンに住んでいた。摩天楼の隙間から覗く暗く蒼いイーストリ
◇自著を語る◇  織田和雄『天皇陛下のプロポーズ』
 今年四月末を以て平成が終わります。  多くの国民にとって、時代の節目を迎えることは、新しい世の中が動き出すことへの期待と、様々な思い出に彩られた過去への惜別が絡み合い、とても一言では言い表せない思い
◇自著を語る◇  和田はつ子『口中医桂助事件帖    さくら坂の未来へ』
「歯をみがきましょう」「歯を大切に」というポスターや声がけは、誰もが何度も見たり聞いたりした文言です。これも啓蒙活動の一環として大切ですが、それよりも小著「口中医桂助事件帖」全十六巻を読むべし! 読ん
◇自著を語る◇  夏川草介『新章  神様のカルテ』
 十年が過ぎた。  それが、本書を書き上げたときの最初の感慨であった。十年前『神様のカルテ』第一巻を上梓して以来、2巻、3巻、0巻の順に進んで、いつのまにやらずいぶんな月日を勘定したことになるのだが、
◇自著を語る◇ 今村翔吾『てらこや青義堂 師匠、走る』
 本作の主人公、坂入十蔵は寺子屋の師匠である。彼が開く「青義堂」は、いかなる子でも受け入れるというのが方針。故に他の寺子屋を何らかの訳で追い出されたような、いわゆる「落ちこぼれ」も多く集まっている。十
◇自著を語る◇  周防柳『とまり木』
 みずから死を選ぶ、ということについて私が初めて真剣に考えたのは十六歳、高校一年生のときでした。夏目漱石の『こころ』を読んだことがきっかけです。  主人公の「先生」は若き日に友を裏切り、死に追いやって