ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第40回
「仕事」というものは
総じて人体に有害だ。
片やフリーランスは、それなりに意識が高くないと何年も健診に行かず、体に不具合を感じてからやっと病院に行き、その時には手遅れというケースもある。
つまり、自己管理や健康意識が高くない人間が漫画家などのフリーランスになると、会社員をやるより健康を害しやすくなる、ということは言えるかもしれない。
逆に言うと、時間の縛りがないため、健康に気を遣おうと思えばいくらでも遣え、不健康どころか血色のいいゴリラみたいになれるのも、漫画家という職業である。
余談だが、私は今年から「日本漫画家協会」に加入した、この協会に入ると漫画家やデザイナー作曲家など文芸に関わる人間が入れる「文芸美術国民健康保険組合」に加入でき、場合によっては保険料が安くなるのである。
それだけではなく、健康診断や人間ドックなどに補助金を出してくれたりもするので、加入している漫画家も多いと思う。
やはり、文芸美術に身を捧げるような人間は、潔く無保険、健康など一切顧みず、病院に足を踏み入れるのは死ぬ時だけか、もはや病院はスルーして火葬場直行という発想は偏見であり、むしろ長く活動するために健康には気を遣わなければいけないのである。
ちなみに日本漫画家協会に入るには当然、条件や審査があるので、これが通るか心配であった。
条件は満たしているはずなのだが「気分的にお前を漫画家の中に入れたくない」と言われたら「わかる」と言って引き下がるしかない。
しかし快くかどうかはわからないが、入れてもらえて非常に助かっている。
このように、私が入れた時点で、日本漫画家協会は条件さえ満たしていれば誰でも入れると思うので、もし漫画家になった場合は加入を検討することをお勧めする。
保険料もバカにならない。ここを節約できればもっとたくさん菓子パンが買えるというものである。