書店員熱烈インタビュー
パリを舞台に、乙女な美・男子とカリスマ小説家の交流を描いたアート × ラブコメディー『ロマンシエ』を刊行したばかりの原田マハさん。原田さんの作品を愛読している新栄堂書店サンシャインアルパ店の新井理恵さんと、有隣堂伊勢佐木町本店の佐伯敦子さんが、本邦初となる展覧会と連動した本書の執筆秘話を訊きました。
とんでもないものに触れている小説
宇田川……新刊『宝島』、読ませていただきました。読み終わったときに、ものすごい感謝が、あふれてきました。「よくぞこれだけのすごいものを書いてくださった!」という気持ち
ベストセラー『ふがいない僕は空を見た』『晴天の迷いクジラ』などで、女性を中心に多くのファンを集めている窪美澄さん。最新作『じっと手を見る』は、地方都市で介護士をしている男女を描いた連作小説です。主人公たちと周辺の人々の恋愛模様や、満たされない心の景色を切り取った、窪さんの人間洞察が冴える群像劇となっています。
2010年のデビュー以降、途切れることなく質の高い小説を発表し続けている畑野智美さん。吉川英治文学新人賞の連続候補になるなど、ストーリーテラーの評価を着実なものにしています。新作『大人になったら、』は、カフェで副店長をしている女性を主人公にした恋愛小説。結婚や仕事で決断を迫られる、30代半ばの独身女性の惑いや憂いを、
嫌なヤツや悲惨なドラマを書きたくない
七月……僕が作品を書くときは、いつも設定から入ります。『ぼくときみの半径にだけ届く魔法』は、最初に「病気で外に出られない女の子」「彼女は部屋の壁に、外の風景の写真
ラスト1行のトリックから物語をつくる
内田……たびたび座談会にお伺いしていますが、『小説X あなたをずっと、さがしてた』は過去の作品のなかで最大級に、質問に注意しなくてはいけないと思いました。
狩野…
入り口の広がった小説
増山……ご新作『夢探偵フロイト─マッド・モラン連続死事件─』を読みました。本当に面白かったです。
内藤……ありがとうございます。
増山……内藤さんはデビュー作からずっと、個人的に
いままでやったことのない家族小説を書きたかった
きらら……『君はレフティ』の刊行から1年経たないうちに、書き下ろし長編『ウズタマ』の発表となります。精力的な、お仕事ぶりです。
額賀……いえいえ。かな
デビュー直後の自分の意気ごみが表れた作品
岡崎……『さよなら僕らのスツールハウス』の1話目を書き出したのは、2013年の夏ごろです。当時、ドラマ『シェアハウスの恋人』が放送されていたり、
一生分の『ちゃお』を読みたくて小説を応募
内田……『さよなら、田中さん』を読ませていただきました。面白い! という言葉が、このぐらいふさわしい小説はないんじゃないかと思うほどでした。
鈴
先に決まったタイトルから着想を得た物語
宇田川……最新作の『わざと忌み家を建てて棲む』を読ませていただきました。本当に怖くて、面白かったです。
山田……私も、怖かったです。三津田さんの小説のなかでは、
世間が押しつける子育ての常識に抗いたい
きらら……『キッズファイヤー・ドットコム』は、海猫沢さんの実体験が読み取れる育児小説です。もともと書かれる予定だったのですか?
海猫沢……いえ、ま
取材で書くよりもゼロから創作した方が大胆になれる
内田……まず『祝言島』のタイトルが秀逸です。このタイトルを思いつかれたきっかけは?
真梨……今回の物語は『きらら』からオファーがあった段
京都の学生たちのキュートな恋愛模様を描いた、瀧羽麻子さんの人気シリーズ最新作、『左京区桃栗坂上ル』が6月末に発売されます。幼い頃の淡い気持ちから、ゆっくりと恋が育まれていく青春小説です。「左京区」シリーズのファンだという、三省堂書店新横浜店の佐々木麻美さんと紀伊國屋書店新宿本店の今井麻夕美さんが、瀧羽さんに最新作の読み
二人組の存在をテーマにしてきた
きらら……『ハッチとマーロウ』は長野県の別荘で、シングルマザーの母親と暮らす姉妹の物語です。ご構想のきっかけを教えてください。
青山……ずっと以前から、双
テレビに出るのは小説執筆のための潜入取材
きらら……『成功者K』、面白かったです。芥川賞を受賞して一躍人気者になった主人公Kが、出会う女性と次々にセックスしていきます。男子読者の多くは爆笑するであろう
小説自体が一つの旅であり、経験になる作品
高頭……刊行前のプルーフ本で『世界でいちばん美しい』を拝読しました。この小説は「けむり」というタイトルでいつかは書きたいと、藤谷さんが構想に十年をかけられた物