田島芽瑠の「読メル幸せ」第51回
第51回
7月になりました🎋
暑い!暑い!暑すぎる!今年は梅雨があったのかなかったのかわからないまま終わり、あっという間に猛暑に…。これからどうなるんだろうって不安になるくらい暑さと戦う毎日ですね。皆さん体調は大丈夫ですか?
天気がいいと洗濯できるから嬉しいですね〜!太陽の下、天日干しがやっぱり好きです✨お日様の匂いが安心するし、ほわっとして良いな〜って思います。暑くてだらっとしちゃって最近は気合を入れないと立ち上がれなくなってきました。ただ部屋が汚いと気分が落ち込むので割と定期的にちゃんと整理しています。友達からは「めるがちゃんと一人暮らししてる〜」って褒められます😂偉い😇
むわっとした日々のせいか、無性に奇妙な物語を読みたくなって本屋さんで探したらドンピシャなものを見つけたので今回はそちらの本を紹介します。
木皿泉さんの『カゲロボ』です。
なんとも不思議な世界観。桃を食べながら読んでいたのですが、桃の思ったより柔らかい皮、つつくとスルッと剥けて、実はじゅくじゅくで口の中で溶けて、でも後味にちょっとざらつきというか桃の感触を残していく感じがこの作品そのもののように感じました。そのまま引きずりこまれるんじゃなくて、ちょっと足が持ってかれて、頑張れば抜けるんだけど、その後もやっぱり気になって、また戻ってきちゃうような、そんな作品です。
社会問題が軸となるお話が多いのですが、なぜこんなに人は噂話が好きなんだろうと思いました。「誰々って〇〇らしいよ」「ここだけの話なんだけど〇〇って」「ここ〇〇らしいよ」人のこと、場所のこと、ありとあらゆるものの噂話。きっとそれに正しさを必要としていない。事実を求めてるわけじゃなく、共有したい共感したい、そんな気持ちなのかもしれない。そんな私もきっと噂話の餌食となっているのだろう。それを否定しているわけではなく、それが当たり前の世の中がちょっと怖いなってこの本を通じて感じました。
人間の裏側が剥き出しな作品。しっかりと登場人物達が一歩踏み出してくれるのでただ奇妙なだけではないのが好きでした。声を出して笑えるっていいですよね。それだけで明日も生きようと思える。あと大丈夫って魔法の言葉だなって思いました。私も自分に大丈夫って言ってあげよう。そしたらきっと次の一歩も踏み出せる。
世にも奇妙な物語達。この季節にぴったりな気がします。
それでは良い本の旅を。田島芽瑠でした。
(次回は8月中旬に更新予定です)