【40代~の魅惑のスキル】いくつなっても魅力的でいたい……フランス的感性を身につけられる5つの本

歴代最年少で環境大臣に抜擢され、初入閣を果たした小泉進次郎氏(38歳)。そんな彼のハートを射止めたのがフリーアナウンサーの滝川クリステルさん(41歳)。フランス人の父親を持つ彼女には日本人女性にはないフランス人的感性があります。今回は、彼女のようないくつになっても輝けるフランス的魅力を養うことのできる5つの本をご紹介します。

 

セクシーに生きる/ジェイミー・キャット・キャラン、永峯涼(翻訳)

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https://www.shogakukan.co.jp/books/09470008

【あらすじ】死ぬまで祖父の心をとらえて離さなかった祖母。 お洒落でエレガンス、そしてセクシーだった憧れのおばあちゃん。 フランスの血が流れる著者のジェイミー・キャット・キャランがフランス人女性の”異性をひきつける能力”について100人以上にインタビューしてみてわかった、いくつになってもセクシーでいられるスキルを養うことができる一冊です。

 
本書はアメリカで出版されると、たちまちベストセラーになりました。アメリカ人や日本人女性は35歳になると婚活サイトやお見合いサイトなどに必死に登録して、小さい頃に夢見たような白馬の王子みたいな男性を探すのに躍起になります。しかし、フランス人女性にそういう感性はありません。彼女たちは、恋愛とビジネスはまったく別物と考えているからです。

ふつうの生活をすること。彼から連絡がくるのを待たないこと。(中略)、たとえば彼が明日の夜何してる? ときいてきたら、今週は予定があるの、でも日曜日の午後だったらあいてるわと答えるの。こうすれば、夜二人で出かけなくて済むでしょ? 彼が、じゃあ日曜日の夜も一緒に過ごそうと言ってきても、断ること。それは寝たいだけだから。

フランスはアムール(恋愛)の国です。しかし、本書では、恋人になるまではすぐに落ちない、セックスはさせないといった、強いアイデンティティが描かれています。相手が完全に自分に惚れ込んで手の内に落ちるまでは、フランス人はセックスさせないようです。恋愛における主導権を握って優位に運ぶことは、女性にとってはとても幸せなことですよね。
本書を通じてシングルの女性は理想のパートナー探しに役立てることができ、パートナーがいる女性は、恋人を夢中にさせるテクニックを学ぶことができるでしょう。 

 

50才からが“いよいよ”モテるらしい 神話「フランス女」/長坂道子

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https://www.shogakukan.co.jp/books/09388620

【あらすじ】
美容ジャーナリストの齋藤薫さんが読むだけでドキドキして、フランス人になりきれる本と絶賛。長年パリに暮らした著者だからこそわかるフランス的モテ方、生き方がいっぱい。フランス的な生き方を学ぶことで、自然と勇気や自信が湧いてくる一冊です。

 
「フランス人は太らない、本当だろうか?」このキャッチが非常に目を引きます。女性も50歳にもなれば太っている人が大半だと思いますが、なぜかフランス人はみなスリムです。日本食のようにヘルシーとは言いがたい食事を毎日食べているのに、なぜフランスの中高年はあまり太らないのでしょう。実はそこにもフランス的感性が見え隠れしていています。

あんな濃厚なフランス料理を食べているのに、なぜこの細さなのかと。「だってね、何しろ社会がそれを許さないから」フランス人のソフィーはそうきっぱりと断言する。(中略)予防医療の観点から肥満を防ぐことは医療保険費用の節約にもなるわけで、国が熱心になるのも当然だ、と彼女は言うのである。

 
フランス人というと、協調性より個人主義という言葉が当てはまるかもしれません。しかし、一方で社会全体のことを思う気持ちは、どの国よりも強い気がします。肥満と医療保険費用の節約とを結びつけるなんて、ある意味、自立心の高いフランス人らしいですよね。激ヤセこそする必要はありませんが、やはり太りやすい年齢になってもなお、スリムな体系を維持しようという熱意はとても魅力的だと思います。

フランス人女性たちは、年齢による制限を設けたりはしません。80歳になってもエレガントであるために、ハイヒールを履くことを恐れない。このような感性は、30代女性でも見習いたいものだと思います。日本人女性の中にも最近は「美魔女」なんて言葉がもてはやされておりますが、フランス人女性との違いは、決して「若づくり」ではないこと。フランス人女性は、年を取ることをしっかりと受け入れています。それでも立ち振る舞いだとか生き方、という意味でエレガンスでありたいと語っているのです。ありのままの年齢を受け入れながらもセクシーである。これは、アラサーやアラフォーと呼ばれる日本人女性たちにとってとても勇気を与えてくれるのではないでしょうか。

 

いきなりパリジェンヌ 2泊3日でも楽しめる、おいし~いパリの生活情報/曽根麻矢子

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https://www.shogakukan.co.jp/books/09346021

【あらすじ】
著者は、クラシックCD部門で一躍脚光を浴びている国際的チェンバロ奏者・曽根麻矢子さん。長年のパリ生活から得たパリやワイン、グルメやファッション、ビストロ情報まで、住んだ者しかわからないディープなパリ情報を大公開! これを1冊読めば、パリジェンヌの感性が一気に身に付くはずです。

上質なワインに、カカオ90%のチョコレート、手作りの帽子に香りの蝋燭。これらのこじゃれたアイテムは、豊かな感性の一部になります。ありきたりの日常生活の中に、詩的な“何か”を感じることができれば、あなたの感性はますます磨かれて、内面から輝く女性になれるはずです。

(中略)もうひとつ大事なことは、「パリでは酔っぱらわないこと!」。どんなに盛り上がるパーティーやディナーでも、気持ちよくほのかに酔うのがパリジェンヌ。グテングテンに酔っぱらったり、ろれつがまわらなくなったりするのは、とっても恥ずかしいこと。

 ほのかに酔う女性の頬は、男性からみるととても色っぽいといいます。日本人の開催する飲み会では、お酒の味を堪能するどころか、むしろガブ飲みして半分意識が飛んだ状態を楽しんでいる人たちが多いと思います。たしかにこれでは品があるとは言えませんね。
あくまでも社交の場ということを忘れずにいられるのがパリジェンヌ流。周りに自分がどう見られているのかを客観視できるのも、知的な色香へと繋がっているのでしょう。

 

フランス流 捨てない片づけ ちょっとした整えグセで部屋は見違える!/米澤よう子

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https://www.shogakukan.co.jp/books/09310865

【あらすじ】狭いパリ市内の一室。キャンドルや小瓶などの雑貨も多いのに、なぜか彼女たちの部屋はすっきりと片付いて見える。パリで暮らした著者が、パリジェンヌたちから学んだ「ものが多いのにスッキリおしゃれ」な部屋づくりの極意を可愛いイラストで紹介した本書。片付けに対する知恵を与える一助になってくれるはずです。

 
最近では、片づけコンサルタントでもある“こんまり”さんの世界的な活躍によって、日本では片付けコンサルタントのような肩書で活動する人が急増中です。日本では、モノを捨てられない人向けにモノを捨てるためのレクチャーなどが多いような気がしますが、本書ではなるべくあるものを整理して部屋をスッキリみせようという極意や思想が描かれています。

「今すぐ捨てなくてもいい、きちんと片付けなくていい。」(中略)パリから持ち帰ったメッセージは、「そんなに頑張らなくていい」。私たち日本人女性は、仕事や育児、勉強など、もう十分にがんばっています。おうちのことくらい、自分のペースでちょっとずつ、いきましょう! それがフランス流なのです。

日本人は何事にも生真面目すぎて「今すぐ○○しなければならない」という固定観念によって自分を追いつめて苦しんでいる人たちがとても多いと思います。コツさえ掴んでしまえば、あとは適度でOK、というフランス人ならではの考え方は、自分を追いつめすぎてしまう日本人女性にとって、癒しを与えてくれるのではないでしょうか。それに、何事にも楽観的なその姿勢は、時折大胆かつセクシーに映るときもあります。

シャツ類、ニット類、ボトム類、下着類など、カテゴリに分けて引き出しにしまうのではなく、いちばんよく着るアイテムをひとつの引き出しに(=一軍引き出し)。洗濯のサイクルも同じだからしまうのもラク&ヘビロテ品も一目瞭然。

洗濯物を引き出しにしまう、といった作業が苦手な女性は結構多いと思います。私もシャツや下着類など、カテゴリ別に分けて引き出しにしまうのが当たり前だと思っていましたが、本書を通じてラクな片付け方法を知ることができました。片づけがラクになると、精神面もラクになります。「なるほど!」と思った人はぜひ、この一冊を手に取ってみてください。

 

フランス人は「ママより女」/ドラ・トーザン

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https://www.shogakukan.co.jp/books/09406243

【あらすじ】日本では結婚しない男女が増加をたどる一方、女性の出生率は年々減少しています。一方、フランスの出生率は2.0以上をキープし、婚外子は54.8%にも及ぶそうです。平均出産年齢は30歳といわれていて、入籍しなくてもフランス人女性たちは子供を産むことにためらいがないと聞きます。そのため、40代になっても子供を産むといったベビーブームが続いています。フランス女性たちが働く理由は、決して経済のためではなく、自分が自由になって、ハッピーになるためなのだそう。現代社会を悩みながら生きるすべての日本人女性にとって参考になる一冊です。

本書は、日本人女性が抱いている恋愛や結婚観、仕事や家族のあり方についての“常識”を一気に覆してくれるような一冊です。2011年度の「第14回出生動向基本調査」によると、日本の子供の出生率は1.96人となり、今ではDINKS(共働き・子どもなし)が注目されはじめました。 日本の年間出生数は、2019年の現在で男女の約過半数が子どもを持っていない時代といわれています。
参考:国立社会保障・人口問題研究所(社人研):Human Fertility Database

そんな日本と真逆に位置するのがフランス人女性の存在です。『フランス人は「ママより女」』の作者であるドラ・トーザンは文中でこのように語っています。

フランスの出生率は2.0以上をキープしています。40歳以上で出産する女性、パパになる男性も増えています。(中略)日本にこうしたカップルが増えていくといいなと思います。

 
これは、若さ重視の日本社会に生きている女性にとっては大きな希望を与えられるような事実ではないでしょうか。日本人女性は、35歳で高齢出産だと思っている人たちがほとんどですが、フランス人女性たちにそういった考えはありません。むしろ、付き合っている相手と入籍しなくても、仕事を続けながら産みたいときに子供を産むのがフランス流
日本はこれほどの先進国でありながらも、将来のことを考えすぎる傾向があるようです。

日本でも共働き世代が半数を超えましたが、まだまだ専業主婦に憧れている女性はいます。女性側もいつまでもキャリアを持ち続けるという覚悟を持ち、男性パートナーの援助や、国の補助などと合わせていけば、子育てしていけるのではないのでしょうか。(特別な英才教育を望まなければですが……)あまり将来を悲観的に考えずに、自立心を忘れないのがフランス流であり、彼女たちの知的な色香につながっているのでしょう。

「労働時間が長く、プライベートタイムが短い上に、仕事のあとに仕事の人と飲みに行く習慣も相変わらずです。だから家族と過ごす時間は少ないまま。(中略)だからアムール(愛)にあてる時間も少ないのでしょう?」

日本の仕事優先の姿勢が夫婦のセックスレス問題の大きな要因になっている、と切り込んだ文章です。もちろんセックスレスでは子どもも生まれませんし、フランスでは家庭を犠牲にしてまで仕事をしようと思う人はいません。仕事は自立心をもたせてくれるものであり、生活するための一つの目的に過ぎないからです。
 2011年度の日本家族計画協会の調査によると、結婚している男女(16~49歳)のうち、1カ月間セックスレスという人の割合は47.2%にものぼるという結果が出ました。フランス人はセックスをとても重視する人種ですから、彼女たちはセックスを犠牲にしてまで社畜になろうとは思いません。そのため、いくつになっても性的な魅力を放っていられるのでしょう。

 

おわりに

フランス人女性の仕事や恋愛、結婚に対する価値観だけでなく、グルメや食事、片付けに対する考え方や思想にまでたっぷりと触れることができる本を紹介しました。フランス人女性やフランスに興味ある方はもちろん、「フランスには興味なかったけど、グルメは知りたい!」「事実婚は今後考えたい!」と思う人にもおすすめです。フランス人女性たちの感性に触発されながらも、あなたらしく魅力的な女性として歳を重ね続けて頂けたら幸いです。

初出:P+D MAGAZINE(2019/10/14)

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