池井戸潤のドラマ化された人気作品をご紹介

池井戸潤の『半沢直樹』シリーズが原作となっているTBSのドラマ『半沢直樹』は大ヒット作品となり、主人公の決め台詞の「倍返し」は流行語にもなりました。その他にも池井戸作品は次々とドラマ化され、どれも高視聴率の人気ドラマとなっています。これまでにドラマ化された池井戸作品についてご紹介します。

オレたちバブル入行組

オレたちバブル入行組
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4167728028

大人気、『半沢直樹』シリーズの第1作目です。高視聴率を記録したドラマでは、堺雅人が半沢役を熱演しました。入行してから十数年、主人公の半沢は東京中央銀行の大阪西支店で融資課長となっています。支店長命令で半沢が担当し融資をした会社が倒産してしまいます。支店長にすべての責任を押し付けられた半沢は、なんとか5億円の債権を回収するために奔走。調べていくうちに、会社の倒産は計画倒産であったことがわかり…。半沢が計画倒産の裏に隠された陰謀を暴いていく様子は痛快です。

大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には債権回収しかない。夢多かりし新人時代は去り、気がつけば辛い中間管理職。そんな世代へエールを送る痛快エンターテインメント小説。

下町ロケット

下町ロケット
出典:https://www.shogakukan.co.jp/books/09408896

阿部寛主演でドラマ化。ロケット開発の夢を諦めきれない中年のエンジニアが、夢に向かって奮闘する姿が描かれています。ロケット開発を諦めた主人公の佃航平。父親の跡を継いで自動車部品を製造する佃製作所の社長となりますが、銀行から融資を断られて、資金繰りに苦しみます。ある日大手企業から佃製作所の特許を20億円で買い取りたいと申し入れがあります。自社で開発した技術に思い入れのある航平は悩みますが、社内からは社長の個人的な夢に付き合っていられないと不満の声が上がります。それでも航平の説得で部品を開発していくうちに、はじめは反対していた社員たちも自社で開発する喜びに気づいていき…。

主人公・佃航平は宇宙工学研究の道をあきらめ、東京都大田区にある実家の佃製作所を継いでいたが、突然の取引停止、さらに特許侵害の疑いで訴えられるなど、大企業に翻弄され、会社は倒産の危機に瀕していた。

ドラマでは『下町ロケット2-ガウディ計画-』も描かれています。

gaudi
出典:https://www.shogakukan.co.jp/books/09386429

ドラマで放映された「ロケット編」「ガウディ編」は『下町ロケット』1と2として好評発売中。
こちらから試し読みもできますので、是非チェックしてみてください。

▼関連リンク
『下町ロケット 1』の試し読みはこちらから
『下町ロケット 2』の試し読みはこちらから

民王

民王
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4167728060

菅田将暉、遠藤憲一というキャストでドラマ化されました。現役の総理大臣と大学生の息子の体が入れ替わってしまうというファンタジックな物語です。総理大臣という立場を考えて、2人は周囲には隠したままでなんとか過ごそうとします。勉強が苦手で政治に全く関心のない息子は、総理大臣としての答弁でも漢字の読み間違いをして非難殺到。一方、大学生となった父親は、息子に代わって就職活動をしますが横柄な態度や発言でことごとく失敗してしまい…。コメディ要素がたっぷりの作品となっています。

「お前ら、そんな仕事して恥ずかしいと思わないのか。目をさましやがれ!」漢字の読めない政治家、酔っぱらい大臣、揚げ足取りのマスコミ、バカ大学生が入り乱れ、巨大な陰謀をめぐる痛快劇の幕が切って落とされた。総理の父とドラ息子が見つけた真実のカケラとは!?一気読み間違いなしの政治エンタメ!

ようこそ、わが家へ

ようこそ、わが家へ
出典:https://www.shogakukan.co.jp/books/09408843

嵐の相葉雅紀主演でドラマ化された作品です。原作とドラマでは設定などが違います。ドラマでは息子が主人公になっていますが、原作の主人公は父親の倉田太一。電車で割り込みをしたことがきっかけで、ストーカーの被害に遭ってしまいます。その頃から始まる一家への嫌がらせ。それと並行して、太一が勤める会社で起こる不正疑惑に立ち向かう様子も描かれています。家族で協力して事件を解決していく、家族の絆を描いた作品となっています。

真面目なだけが取り柄の会社員・倉田太一は、ある夏の日、駅のホームで割り込み男を注意した。すると、その日から倉田家に対する嫌がらせが相次ぐようになる。花壇は踏み荒らされ、郵便ポストには瀕死のネコが投げ込まれた。さらに、車は傷つけられ、部屋からは盗聴器まで見つかった。執拗に続く攻撃から穏やかな日常を取り戻すべく、一家はストーカーとの対決を決意する。一方、出向先のナカノ電子部品でも、倉田は営業部長に不正の疑惑を抱いたことから窮地へと追い込まれていく。

不祥事

不祥事
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主人公の花咲舞を杏が、舞の上司である相馬調査役を上川隆也が演じ、『花咲舞がだまってない』というタイトルでドラマ化されました。東京第一銀行の事務管理調査役である相馬健と部下である花咲舞が銀行で起こる問題を解決していく銀行ミステリーの人気作品です。池井戸作品としてはめずらしく女性が主人公。2人の仕事は、問題のある支店へ行き指導をするというもの。気が強く正義感の強い舞が、銀行内外での不正を暴いていく姿は痛快です。どんな大物にも物怖じせずに向かっていく姿に勇気付けられます。

ベテラン女子行員はコストだよ―そう、うそぶく石頭の幹部をメッタ斬るのは、若手ホープの“狂咲”こと花咲舞。トラブルを抱えた支店を回って業務改善を指導する花咲は、事務と人間観察の名手。歯に衣着せぬ言動で、歪んだモラルと因習に支配されたメガバンクを蹴り上げる!新ヒロインの活躍が痛快なオフィス名編集。

最後に

池井戸作品では、魅力的なキャラクターが作品を盛り立てています。主人公の決め台詞や啖呵が印象的で、スカッとさせてくれる痛快なラストはドラマでも小説でも見所です。人気ドラマの原作を楽しんでみてはいかがでしょうか。

初出:P+D MAGAZINE(2016/11/14)

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