【動画あり】すべての父に贈る、女の子育ての決定版! 『娘のトリセツ』で問題解決

ベストセラー『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』に続く「家族のトリセツ」シリーズ、『娘のトリセツ』が子育て中の親から圧倒的な支持を集めている人工知能研究者の黒川伊保子さん。「女の子育て」の大切なツボを紹介する本書は、娘をもつ父親はもちろん、娘をもつ母親、そして自身が娘であるすべての女性にも読んでほしい一冊です。ぜひ父と娘のミゾを埋める秘策を教えていただきましょう。

女の子の脳はどうやって成長するか

父親にとって、とまどうことばかりの娘の言動。その背景には、男の子とは明らかに違う女の子特有の脳のしくみがあると黒川さんは言います。

女の子は、右脳と左脳の連携信号を男の子よりずっと多く使います。右脳は、五感から入ってくる情報を統合し、イメージをつくる“感じる領域”。そして左脳は、顕在意識と直結し、“言葉をつくる領域”。この両者の連携がいいために、女の子は感じたことが言葉になりやすく、目の前の人と共鳴しやすいので、共感力が高いのです(黒川さん)

このような脳のしくみから、女の子の場合は4歳をめどに、大人の女性と同じような自我をもつようになるのだとか。

女の子は、小さい時から自分の気持ちを見つめています。自分が何をしたいかも知っているし、自分の言動で周囲がどう思うかまで、ちゃんと知っている。なので女の子をもつご両親には、娘が4歳になったら、どうぞ一人前に扱ってあげてください、と伝えています(黒川さん) 

思春期の娘が備えている「警戒スイッチ」

「大きくなったら、パパのお嫁さんになるの」と言ってくれた4歳の娘も、やがて成長して思春期になると、父親に対して冷たい態度をとるように……。それも脳のしくみの本能によるもの。女の子は第二次性徴期を迎えると、自分の身を守るために、異性に対して警戒スイッチが発動されるそう。その点においては娘も妻も同様で、

父(夫)は、家庭の中の女性陣に対して、警戒スイッチを簡単に発動させてはダメ

と黒川さん。しかし、多くの父(夫)が、知らずに警戒スイッチを入れてしまうNG行動があることをご存知でしたか? それは、「それ、何?」「今日、何してた?」「学校、どう?」「どこに行くんだ?」「何時に帰る?」などに代表される、5W1H系の質問! ハッとした男性は多いのではないでしょうか?

父がやってはいけないNG会話とは?

では、なぜ「5W1H」系の質問がNGなのでしょうか。答えは、女性にとってこの質問はすべて、威嚇に聞こえてしまうから。「(それ、新しいよね)いつ買ったの?」と尋ねたつもりが、娘や妻には「(俺に黙って)(こんな不必要なもの)いつ買ったの?」に聞こえ、攻撃されたと感じてイラっとします。結果、身を守るために、反撃に出ることも……。

男性脳は問題解決型の回路を優先して使います。そのため5W1H系の質問は、スペック確認をしたがる男性が好きな質問形式なのです。この聞き方はNGと言われた途端、女性にどう話しかけたらいいのかわからなくなってしまう男性が非常に多いですね(笑)(黒川さん)

対応策としては、「ママの誕生日プレゼントは何にしたらいいかな?」「このアプリの使い方教えてくれる?」など、相談事をもちかけてみるのがおすすめ。ほかにも有効なバリエーションがありますが、その続きはぜひ本書で。ほかにも、父と娘の絆が強く、深くなるヒントが詰まっています。

妻、夫に続く「家族のトリセツ」第3弾!

『娘のトリセツ』
著・編/黒川伊保子 小学館 定価902円(820円+税)
新書判/160頁

https://www.shogakukan.co.jp/books/09825381

<ためしよみはこちらから>
https://shogakukan.tameshiyo.me/9784098253814

黒川伊保子 プロフィール
(株)感性リサーチ代表取締役社長。1959年長野県生まれ。人工知能研究者、脳科学コメンテイター、感性アナリスト、随筆家。奈良女子大学理学部物理学料卒業。コンピュータメーカーでAI(人工知能)開発に携わり、脳とことばの研究を始める。著書に『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(講談社)『娘のトリセツ』(小学館)『息子のトリセツ』(扶桑社)など多数。

初出:P+D MAGAZINE(2021/04/09)

音楽ユニット「YOASOBI」を原作小説から徹底解説
◎編集者コラム◎ 『豊田章男が愛したテストドライバー』稲泉 連