第３回警察小説新人賞 結果発表！

　一月に刊行された『県警の守護神　警務部監察課訟務係』と、二月に刊行された『守護者の傷』。どちらの作品も、これまで焦点を当てられることのなかった警察の「訟務係」──警察が民事訴訟を起こされたときに対応する部署──が舞台となっています。この度、期せずして同じタイミングで、訟務係を題材とした作品を上梓した著者二人の特別対談

発売１ヶ月で重版出来！　「週刊文春」「共同通信」「週刊ダイヤモンド」など、書評も続々と出ている話題作『県警の守護神　警務部監察課訟務係』。今回は重版記念として、プロローグから第一部の途中までを大公開します。今野敏氏も「この新人がデビューしたら私の立場が危なくなるんじゃないか、と思うくらい評価した」とコメントを寄せる注目

夢をもう一度　警察小説の可能性を開拓する新人を輩出してきた警察小説新人賞（旧・警察小説大賞）から、とびきり新鮮な発想を持った才能が現れた。『県警の守護神　警務部監察課訟務係』で第２回大賞を受賞した、水村舟だ。警察官が訴えられた際に登場する「訟務係」に着目し、警察小説とリーガルミステリーを融合させている。おっ、と身を乗り

　時代小説の新鋭・麻宮好さんの『母子月　神の音に翔ぶ』（小学館）が発売されました。盛りを過ぎた歌舞伎役者・二代目瀬川路京が再起をかけて挑む大舞台。そこに影を落とすのは34年前、彼の才能を見いだした初代路京が、舞台上で毒殺されたという事件。芝居という夢に魅せられた人々の光と闇を細やかに描き、読者を江戸時代の芝居小屋に誘う

評者＝細谷正充（文芸評論家）　「第１回警察小説新人賞」受賞作！現世に光明を照らす人情捕物帳　麻宮好の『恩送り 泥濘の十手』に関しては、驚くことばかりだ。まず、「第1回警察小説新人賞受賞作」であることに驚いた。えっ、小学館が主催している警察小説専門の新人賞は、「警察小説大賞」ではなかったのか。慌てて調べてみたら、二〇一七