ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第43回
ツイッターで編集の
悪口を言っている漫画家は
3種類に大別できる。
悪口を言っている漫画家は
3種類に大別できる。
実際、現在ではネットでの宣伝能力に長けている担当がつくのとつかないのではかなり差があるように思えるし、少なくとも上手くいってない作家には「差をつけられている」ように見えてしまうのだ。
ちなみに、ネット宣伝スキルは、担当個人によっても違うが、当然編集部や出版社によっても違う。漫画業界はそうは言っても全体的にネットを積極的に使っていく方針である。
だが出版業界が全てそうというわけではない。
少し前に別の仕事で「アマチュア無線」の雑誌を読んだことがある。
アマチュア無線というのは高齢化が著しい業界であり、今若者の獲得に躍起になっているそうだ。
ちなみに若者以上に女性が不足しているらしく、女が無線上にいるとわかるや否や、男が次々と通信してきて、すぐにパンク状態になるらしい。
そこまでして女と繋がりたい人間がなぜアマチュア無線を趣味に選んでしまったのか不思議なぐらいである。
その雑誌には、アマチュア無線用品の売買や交換コーナーがあるのだが、何と20年前の同人誌販売コーナーの如く、投稿者の住所が直に載せられているのである。ネット以前に「個人情報」という概念がないのだ。
おそらく、編集部自体が相当高齢化していると思われる、ここの編集者にツイッターで宣伝をと言っても多分無駄だし、最悪ツイッターに自分の住所を載せられる恐れがある。
漫画業界に限らず、SNSでの宣伝は当たり前のものとなったが、企業の人間全員にITスキルがあるわけではない。
やってくれない、という苛立ちを持ち続けるよりは「自分でやる」と割り切った方が早い時もある。
(つづく)