知っているとドヤ顔できる、世界のおもしろことわざクイズ

世界にはユニークでありながらも、ハッとさせられることわざがあふれています。そんな世界のことわざの中から、思わず日常会話で使いたくなるようなものをクイズ形式で出題。ご自身の想像力と言葉選びのセンスを駆使して挑戦してみてください!

人は会話中、ついついかっこいいと思わせる言葉を使いたがるもの。ここぞというときにぴったりな例え話や、気の利いた言葉を選べば、きっと「知的な人」と相手に印象付けることができるでしょう。

そこで注目なのは、“世界のことわざ”。実は私たちの生活の至る所に、世界のことわざがあふれています。

たとえば2016年に放送され、大ヒットしたテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』のタイトルは、ハンガリーのことわざが由来となっています。このことわざは「恥ずかしい逃げ方だったとしても、生き抜くことが大切だ」という意味。作中では結婚や仕事に対し、後ろ向きな選択をした主人公を励ますセリフとして登場しています。

また、シンガーソングライター、小沢健二のアルバムのタイトル『犬は吠えるがキャラバンは進む』は、アラビア地方のことわざです。「雑音で事態の進行を押しとどめることはできない」という意味の言葉からは、「周りからどんなことを言われても、僕らは迷わず進んでいこう」という強い思いが感じられます。

このように、世界には、ユニークでありながら、ハッとさせられることわざがあふれています。今回はそんな世界のことわざの中から、思わず日常会話で使いたくなるようなものをピックアップしてクイズ形式で出題します。初級から上級まで、ご自身の想像力と言葉選びのセンスを駆使して挑戦してみてください!

【答え方】世界のことわざに関する問題は全部で10問。答えを思いついたら、「クリックして解答をチェック!」ボタンから解答と解説をチェックしてください。

 
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第1問

次の英語のことわざと同じ意味の日本のことわざを答えなさい。

Bread is better than the song of birds.

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答え:花より団子

【解説】
直訳すると「小鳥の歌よりも、パンの方が良い」になるため、簡単だったかもしれません。日本ではご存知の通り、「どんなに美しい桜の花よりも、腹の足しになるおいしい団子の方が良い」ことから「風流がわからない人を批判する」際にも使われる言葉です。

ちなみに、同じ意味のことわざとしてPudding before praise(賞賛よりもプディング)という表現も。英語ではパンと小鳥の歌、賞賛とプディングが比較されているように、例えに国柄が表れるのが興味深いですね。


 

第2問

次のエチオピアのことわざについて、空白に当てはまるものを選びなさい。

新しい料理人は、(   )を使い過ぎる。

 
A.
B.ワイン
C.
D.スパイス

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答え:D.
新しい料理人は、(スパイス)を使い過ぎる。

【解説】
意味は「物事を始めたばかりの人は、加減をしらずに失敗する」。新人は早く一人前になろうと焦るあまり、ついついやり過ぎて失敗してしまう……なんてことは、あなたにも心当たりがあるはず。そんな若さゆえの失敗を、料理人に例えたことわざです。


 

第3問

次のイタリアのことわざについて、空白に当てはまるものを答えなさい。

(     )と魚は三日目には臭ってくる

 
A.
B.恋人
C.隣人
D.浮気相手

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答え:A.
)と魚は三日目には臭ってくる

【解説】
新鮮だった魚も、3日目ともなると腐り始めてしまうもの。イタリアのことわざでは、そんな魚と客を同じものとしています。どんなに仲が良い友人だったとしても、3日も滞在されれば何かと腹が立ち、厄介払いしたくなるのが人間です。

また、日本にも同様の意味で「客と白鷺は立ったが見事」という言葉があります。「親しき仲にも礼儀あり」なんて言葉もあるように、何日も相手の家に居座るようなことを避けるようアドバイスするのは万国共通です。


 

第4問

以下の世界のことわざと共通する日本のことわざを答えなさい

■コップを唇に持っていく瞬間にも失敗がある/イギリス
■小さな雲から大きな雨/ポーランド
■袖からの火事/中国
■石を飛び越えワラにつまずく/西洋

 

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答え:油断大敵

【解説】
たいしたことはないだろうと油断したときに思わぬ失敗を招くように、気のゆるみを戒めた「油断大敵」。どれも些細な出来事から失敗を招くシチュエーションが揃っています。


 
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第5問

以下のことわざは、日本のことわざ「医者の不養生」と同じ意味のものです。この中から、実際には存在しないものを選びなさい。

A.靴屋の靴は穴だらけ
B.陶工は欠けた皿で食べる
C.牧師の不信心
D.仕立屋の妻の服が最低

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答え:C.牧師の不信心
【解説】
「医者の不養生」とは、患者に養生を勧める医者が自分の健康に注意しない例えから「正しいとわかっていながら自分では実行しない」ことを戒める言葉です。日本では同じ意味で「紺屋の白袴」、「髪結髪結わず」とも言いますが、海外でも靴屋、陶工、仕立屋と別の職業の言い回しで同じ意味のことわざが存在します。


 

第6問

以下のイタリアのことわざに共通して入る食べ物の名前を答えなさい。

喉の渇きを(     )で取り除く
意味:間違ったことをして、さらに物事を悪化させること。

目から(     )がとれる
意味:目からうろこの類語。相手の意見を聞いて納得すること。

耳に(     )を貼る
意味:相手の意見を聞かなかったり、聞こえないふりをする

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答え:生ハム
喉の渇きを(生ハム)で取り除く
目から(生ハム)がとれる
耳に(生ハム)を貼る

【解説】
絶妙な塩気と旨味がワインによく合う、生ハム。そんな生ハムを日常的に食べているグルメなイタリアらしいことわざです。

この他にもドイツには「お祈りは短くソーセージは長く」、ウズベキスタンには「友人のいない人生は塩気のないピラフである」といったように、各国の名物料理を使ったことわざが見られます。


 

第7問

次のロシアのことわざについて、空白に当てはまるものを答えなさい。

「飢えは叔母さんではない、(   )はくれないのだ」

 
A.ボルシチ
B.ピロシキ
C.ウォッカ
D.カーシャ

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答え:B.飢えは叔母さんではない、(ピロシキ)はくれないのだ

【解説】
ピロシキは小麦粉で練った生地でさまざまな具材を包み、油で揚げた惣菜パンのようなもの。「例えお腹がすいたとしても、黙っているだけでピロシキが出てくるわけではない。自分の力でなんとかしろ」といったロシア風の戒めです。

ちなみにカーシャは穀物や豆類を水やブイヨン、牛乳で柔らかく煮たお粥。日本におけるごはんや味噌汁のようなもので、「シチー(ロシアのスープ料理)とカーシャはわれらの母」なんて言葉もあるほど。ロシアではこの他にも「自分で煮たカーシャは自分で食べろ」(自業自得)をはじめ、カーシャに関することわざが存在します。


 

第8問

「猫に小判」と同じ意味のことわざの中から、実際には存在しないものを選びなさい。

 
A.豚にジャムを与える
B.将校にキャビア
C.ロバにスポンジケーキ
D.犬にワインを飲ませる

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答え:D.犬にワインを飲ませる

【解説】
「猫に小判」のように、「いくら立派なものであっても、価値がわからない者にとっては何の値打ちもない」意味の言葉は文化によってさまざま。日本では「兎に祭文」「犬に論語」など、動物にまつわるものが中心のようです。


 
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第9問

次のインドのことわざの空白にあてはまるものを選びなさい。

舌はお前を( )こともできれば、( )こともできる

 
A.象に乗せる/首を刎ねる
B.大金持ちにする/餓え死にする
C.王にする/罪人にする
D.結婚させる/離婚させる

 

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答え:A.舌はお前を(象に乗せる)こともできれば、(首を刎ねる)こともできる

【解説】
人は口先ひとつで出世することもできれば、逆に失敗をしてしまうもの。それが「象に乗ること」と「首を刎ねること」と端的に表しているのが、このことわざです。「口は災いの元」というように、うっかり口が滑って後悔することのないよう、気をつけたほうが良さそうです。


 

第10問

次のうち、聖書が語源とされていることわざではないものを選べ。

 
A.七転び八起き
B.笛吹けども踊らず
C.蛇の道は蛇
D.目には目を、歯に歯を

 

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答え;C.蛇の道は蛇

【解説】
七転び八起き:「神に従う人は七度倒れても、起き上がる。」
笛吹けども踊らず:「笛を吹いてやっても、君たちは踊らなかった。弔いの歌を歌ってやっても、悲しまなかった。」
目には目を、歯に歯を:「目には目、歯には歯」

古来から日本に根付いていることわざですが、実は聖書が由来であるものが少なくありません。普段何気なく使っている言葉の由来を調べることで、新たな発見が得られるかもしれませんね。


 
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以上でクイズは終了です。あなたは何問正解できましたか?正解数に伴う称号を見てみましょう。

正解数

称号

全問正解

一騎当千(非常に勇ましく強い者)

8~9問

鎧袖一触がいしゅういっしょく(相手をたやすく負かすこと)

5~7問

一矢報いる(わずかでも攻撃すること)

2~4問

石の上にも三年(辛く苦しい状況でも続ければ報われること)

0~1問

鷹の前の雀(手も足も出ないこと)

 
全問正解できた方は、文字通り、世界のことわざマスター。日常会話でもどんどんことわざを使い、「あの人はウィットに富んでいる」という印象を多くの人に与えてみてください。

難問ばかりに感じた方も、世界のことわざから各国の文化を知る機会が得られたのではないかと思います。ぜひ、今後も意識して世界のことわざに触れてみてはいかがでしょうか。

初出:P+D MAGAZINE(2018/05/11)

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