はらだみずき
『海が見える家』のコラムを書く機会も、ありがたいことに四度目となりました。思い返せば、はらだみずきさんに、日常に根ざしたサーフィン小説を書いてほしいと依頼したことから、このシリーズがはじまりました。詳細はこちらをご覧ください。そして、前作『海が見える家 逆風』では、主人公の文哉が最後に重大な決心をしました。その想いを伝
「終活」それは、人生の終わりを迎えるための活動である。自らが死を意識して、その最期をどう迎えるか。様々な準備やそこに向けたそれぞれの人生の総括を意味する。死を意識するのが数十年先の人もいれば、残り数日の人もいる。人間の数だけ違うそれぞれの人生を顧みる大事な期間。今はまだそのときが訪れていないあなたも、本作を読んでその瞬
『太陽と月』が自信作である理由 小説家は、自分にしか書けない作品を手がけたいと願うものです。そしてときに、「この話を書きなさい」と小説の神様に耳打ちされたような心持ちを抱くのです(あくまで僕の場合ですが)。自分の人生においてフックとなる体験は、ああ、このストーリーを書くためだったのか、と後になって思い至ります。新刊の『
里中道は、発達障害である。子どもの頃からみんなと同じ行動がとれず、先生には怒られ続け、クラスメイトには笑われ続けて大人になった。その妹、羽衣子は逆に、みんなと同じ自分に満足できない。《なにをやらされても平均的にこなせる。けれども突出したなにかをまだ持っていない》ことがコンプレックス。
毎年、夏になると売れる本でしたが、八重洲ブックセンターチェーンさんの積極的な取り組み、さらには秋や冬の帯を作成して一作目『海が見える家』が30週連続ベストセラーランキングをキープしました。快挙を記念してはらださんのトークショーが、昨年8月に催されました。
小説の最後のページのその先は、本来、読者に委ねるべきもの。僕も同じ意見ですが、時にそれは言い訳のように聞こえる場合もあります。その先、続きを書くことは、それが予定されていない場合、かなり勇気のいる作
◎編集者コラム◎
『海が見える家 それから』はらだみずき
『海が見える家』(前作『海が見える家』については、こちらをご覧下さい)が、夏の定番として14回の重版と四度目の季節を迎えることができまし
今の自分は過去の集積でしかなく、過去に拘ってこそ今をしっかり生きられると思う
日本一の繁華街・銀座はその実、紙の街でもあった。
各製紙会社が本社を置き、専門卸商社や書店も昔から多い理由を、はらだみず
「幸せの尺度」を問う、著者新境地の感動作。
私事ですが、三十代にサーフィンにどっぷり浸かっていた時期があり、冬だろうが週に一度は必ず海に通っていました。都会とは違う時間が流れ、アスファルトでない、緑