今村翔吾

◇自著を語る◇ 今村翔吾『てらこや青義堂 師匠、走る』
 本作の主人公、坂入十蔵は寺子屋の師匠である。彼が開く「青義堂」は、いかなる子でも受け入れるというのが方針。故に他の寺子屋を何らかの訳で追い出されたような、いわゆる「落ちこぼれ」も多く集まっている。十
思い出の味 ◈ 今村翔吾
 かつて私は好物でもない食材を、必死で追い求める日々を過ごした。  京都府の南端、相楽郡和束町と謂う地がある。面積は、東京二十三区で一番大きい大田区よりも広い約六十五㎢ 。人口は約四千人。山河が大半を