山田風太郎のオススメ作品を紹介!

伝奇・推理・時代と幅広い世界を描く山田風太郎。特に「忍法帖シリーズ」は今でも多くの人に愛されています。今回は、山田風太郎の作品でまず読んでおきたいマストな5作品を紹介します。

甲賀忍法帖

甲賀忍法帖
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4062639440

こちらも伊賀忍法帖と同様に、「忍法帖シリーズ」のひとつで、これが第1作目です。後に続く忍法帖シリーズの基盤はこの作品で既に完成されており、ストーリー展開は見るものを魅了。甲賀と伊賀の恨み合う忍者同士のバトルを中心にして展開されます。描かれる能力は、全身の体毛が伸びたり、ゴムのような身体を持っていたりと、体術や肉体から派生したものが多く、バトルものの始祖とも評されています。本作は漫画やアニメにもなり、今なお若者にもよく知られている山田風太郎の代表作です。

伊賀忍法帖

伊賀忍法帖
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4041356474

山田風太郎の代名詞とも言われる「忍法帖シリーズ」のひとつ。戦国に現れた謎の能力を使う男が、女を集めておぞましい計画をするのですが、その被害者のひとりになる女を妻に持つ主人公が、復讐を胸に立ち向かっていきます。アダルティー要素もありながら、『甲賀忍法帖』に輪をかけた奇想天外さ!山田風太郎の描く忍者ものには、ファンも多く、様々な忍法を駆使する登場人物が魅力的です。

魔界転生

魔界転生
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4062645424

当時のタイトルは「おぼろ忍法帖」と言い、山田風太郎本人も最も好きな作品と断言するほど、「忍法帖シリーズ」の最高傑作と言われています。老人が忍法「魔界転生」によって、剣豪たちを蘇らせ、そうした強靭な敵と戦う主人公の壮大な物語です。歴史上実在した人物で馴染みの深い剣豪が多く登場してくるのも、人気を集めた理由の一つと言えるでしょう。アニメ、映画、ゲームと幅広いメディアでリメイクされており、ファンの間でも愛されています。

警視庁草紙

警視庁草紙
出典:http://www.amazon.co.jp/dp/4309404111

物語の舞台は明治の初期で、警視庁の基礎を築いた警視とそれをかげで見守る町奉行の二人を中心に繰り広げられます。時代が変わり体制が変わって、それに慣れようと戸惑う人間たちが絶妙に描かれています。また山田風太郎の特徴として、作中に歴史上実在の人物が時々顔を見せるのも、読んでいて楽しめるポイントです。時代推理小説作家としての腕が垣間見えます。

幻妖桐の葉おとし

幻妖桐の葉おとし

安土桃山時代から幕末までの人間の様々な顔を描いた短編集です。連続殺人事件の真相を忍者たちがとき解いていく展開は、読者を引き込む力を持っています。忍者と推理と歴史、山田風太郎の代名詞である三拍子が全て揃っています。史実をもとに想像力を駆使して描かれるミステリーは、誰もが夢中になること間違いなし。山田風太郎ならではのその時代の世相を巧妙に表しています。

最後に

山田風太郎の読んでおきたいマスト5作品は如何でしたか?
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初出:P+D MAGAZINE(2016/12/15)

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