エッセイ

◇自著を語る◇  五條 瑛『パーフェクト・クオーツ 北の水晶』
『パーフェクト・クオーツ 北の水晶』は、在日米軍のHUMINT担当の情報分析官を主人公とするシリーズものの諜報小説の中の一作だ。このシリーズはすべてタイトルに鉱物の名称を使っているために一部の人たちの
Koufukunorecipe
女中さんたちに捧ぐ!  少し前に、SNSでちょっと話題になった投稿があった。  戦前の少年雑誌の豆知識のようなコーナーの後に、「このことは家の女中さんたちにも教えてあげましょう」という一文があった、と
◇自著を語る◇  はらだみずき『海が見える家 それから』
 小説の最後のページのその先は、本来、読者に委ねるべきもの。僕も同じ意見ですが、時にそれは言い訳のように聞こえる場合もあります。その先、続きを書くことは、それが予定されていない場合、かなり勇気のいる作
ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第41回
現在8月4日、漫画家はお盆進行の真っただ中、と言いたいところだが、本当の意味でお盆進行が関係あるのは雑誌連載の漫画家だけである。 前にも書いたと思うが、何故お盆や年末進行と言って締め切りが前倒しになる
henbutsu_Zamurai
へんぶつによる、へんぶつの物語  この本が完成し、編集者の方が届けに来て下さった日。 駅前の建物のロビーで待ち合わせたが、わたしは案の定、道に迷ってしまった。 逆方向に歩いていたことに気がつき、同じ道
◇自著を語る◇  山本甲士『つめ』
 拙著の中に〔巻き込まれ型小説〕という名称でくくられている作品がある。  最初は二十年ほど前に書いた『どろ』という、隣人トラブルがエスカレートしてゆく話だった。結果的にあまり売れず、文庫化された後でち
◇自著を語る◇  榎本憲男『DASPA 吉良大介』
 執筆に際して僕が念じているのは、小説とはまずは面白いお話でなければならないというテーゼです。  都内のマンションでアメリカ人のプログラマーが毒殺される。その手口から外国の関与が見えてきて、さらにテロ
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第3回「金閣寺コンプレックス」
〈金閣寺〉  生まれてから今まで、金閣寺に行ったことがない。パンフレットの写真は何度も見たことがあるし、教科書に載っていた足利義満の顔を忘れたことはないし、三島由紀夫の書いた小説を繰り返し読む学生時代
NijuuKosoku_Aria
身近なパラドックス  人はなぜうそをつくのだろうか。唐突だが、作品を創るときに私はよくこれを考える。幼いころからうそは悪だと再三にわたって教えられ、ほとんどの年齢層で『うそつき』は嫌われ者の代名詞だ。
Taikyoku
みっともなくても生きてみるか  高校生の頃、中学生時代にほとんどの作品を読破していた、北方謙三氏をお見かけしたことがあります。お金がなく、友人と二人で青山界隈をぶらぶらしていた時、一台のオープンカーが
MiraiwoUmu_essay
一寸先の闇の先 「一寸先は闇」という言葉があるように、未来のことは、誰にもわからない。『ミライヲウム』の初稿を書き上げたのは、2019年の7月頃だったけれど、そのときには一体誰が、花火もお祭りも甲子園
ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第40回
昔から漫画家と健康というのは水と油、ヤリマンと組曲と言われていたが、それはいささか古い発想というか、偏見である。 組曲を着ているヤリマンはいくらでもいるし、むしろヤリマンほど組曲を着ている説まである。
◇自著を語る◇  石井光太『赤ちゃんをわが子として育てる方を求む』
「宮城県石巻市の遊郭で育った一人の産婦人科医がいた。彼は中絶手術に嫌気が差し、出産させた上で赤ちゃんを不妊の夫婦にあげる斡旋をはじめた。そしてその事実を公表した上で、国や医師会を敵に回して闘い、勝ち取
ハクマン 部屋と締切(デッドエンド)と私 第39回
昔から「弘法、筆を選ばす」ということわざがある。 そして「筆」というのが男根のメタファ―であるという事実はあまりにも有名である。 もちろん嘘だが、これを読んだ人が、筆もしくは弘法大師を見た時、男根を思
武田綾乃「おはようおかえり 京は猫日和」 第2回「文豪の猫」(下)
 東京でイラストレーターの友達とルームシェアすることになったのは、大学卒業のタイミングだった。デビュー時からお世話になっている編集さんの勧めで、ノリで上京した。東京での暮らしは楽しかったが、バロンと離
スピリチュアル探偵 第14回
 ありがたいことに、近頃は友人知人から「スピリチュアル探偵、楽しみにしてるよ!」などと声をかけていただく機会が増えました。同時に、何らかのネタを持っている人からは、「どこそこにこういう霊能者がいるよ」