【直木賞・西條奈加『心淋し川』が受賞!】第164回候補作を徹底解説!
2020年1月20日に発表された、第164回直木賞。文芸評論家の末國善己氏が、今回も予想! 結果は、西條奈加さんの『心淋し川』でした。末國氏による当初の予想はどうだったのでしょうか? 候補作6作品のあらすじと、その評価ポイントをじっくり解説した記事を、ぜひ振り返ってみてください!
前回の直木賞(第163回)を振り返り!
今回の直木賞予想も、前回の答え合わせから始めたい。
前回は、今村翔吾『じんかん』を本命、馳星周『少年と犬』を対抗、澤田瞳子『能楽ものがたり 稚児桜』を穴とした。結果は『少年と犬』の受賞だったので、外れとなった。これで通算成績は3勝5敗である。
宮部みゆきの選考経過によると、『少年と犬』が「最初の投票で票を集め、受賞が波乱なく決まった」(「東京新聞」夕刊、2020年7月22日)という。次点は『じんかん』だったようなので、『じんかん』と『少年と犬』の一騎打ちという展開は予想通りだったが、最後のチョイスを誤ったようだ。後から考えてみると、『少年と犬』は近年の馳星周の作品では確実に頭一つ抜けるクオリティであり、これに過去の実績と功労が加わるので簡単な予想だったはずなのだが、私が仕事の軸足を歴史時代小説に置いている影響もあって『じんかん』を本命にしてしまった。ただ『じんかん』は、北方謙三、角田光代、三浦しをんが推す一方で、浅田次郎、桐野夏生、高村薫らは否定的で、評価が二分されており、同時受賞の可能性があった。その後、第11回山田風太郎賞を受賞しており、本命にした判断は完全なる見当違いではなかった。もう一つ意外だったのは、『少年と犬』と『じんかん』にからんでくるのは遠田潤子『銀花の蔵』か『能楽ものがたり 稚児桜』と思っていたが、ノーマークだった伊吹有喜『雲を紡ぐ』が高く評価されたことである。何度も候補になりながら選考委員の言葉は厳しい澤田瞳子は、湊かなえと並び、直木賞との縁が薄い作家になりつつあるように思える。
第164回の直木賞は、6人全員が初ノミネートとなった。キャリアにバラつきがあり新人とはいえない作家もいるが、新鋭を懸賞する設立時の理念に立ち返ったかのようなフレッシュな戦いとなる。直木賞のノミネート回数という功労賞的な要素がないため、どのような結果になるか楽しみな反面、予想は難しい。前回、前々回は選考委員の入れ替わりがあったが、今回は前回と同じ、浅田次郎、伊集院静、角田光代、北方謙三、桐野夏生、高村薫、林真理子、三浦しをん、宮部みゆきの9名で選考が行われる。
候補作品別・「ココが読みどころ!」「ココがもう少し!」
芦沢央『汚れた手をそこで拭かない』
https://www.amazon.co.jp/dp/4163912606
芦沢央は、2012年に第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞した『罪の余白』でデビューし、ミステリとホラーを軸に活躍している。メジャーな文学賞の受賞歴はないが、『許されようとは思いません』が第38回吉川英治文学新人賞、同書の表題作が第68回日本推理作家協会賞短編部門、『火のないところに煙は』が第32回山本周五郎賞の候補になっている。初の直木賞候補となった『汚れた手をそこで拭かない』も、収録作の「ただ、運が悪かっただけ」が第71回日本推理作家協会賞短編部門、「埋め合わせ」が第72回日本推理作家協会賞短編部門の候補作になっており、まさに珠玉の短編集といえる。
末期癌で余命わずかな「私」が、かつて人を殺したことがあるという夫の告白を聞き、真相を推理する「ただ、運が悪かっただけ」。誤ってプールの水を流出させた小学校の教師が、ミスを隠蔽しようと試みる倒叙ミステリの「埋め合わせ」。ある事実が判明したことで、真夏にエアコンをつけなかった老人が熱中症で死んだ原因が自分たちにあると考え始めた老夫婦を描く「忘却」。念願の映画撮影に入った監督が、主演俳優に薬物使用疑惑があると知らされ、その事実を隠そうとする倒叙ミステリ色が強い「お蔵入り」。料理研究家が、九年ぶりに再会した元恋人によって追い詰められていく「ミモザ」。
いずれの作品も伏線の回収が鮮やかで、事件が思わぬ場所に着地するので衝撃も大きい。何より、主人公たちが直面するトラブルは誰が経験してもおかしくないものが多いだけに、ささいなミス(汚れた手)を隠そうとして(拭く)、かえって事態を悪化させるプロセスが生々しく感じられ、罪を大きくせず、贖うには何が必要かを考えてしまうはずだ。
緻密に構築された作品ばかりで、外れがない短編集なのだが、近年の傾向では長編が有利なので、そこがどのように判断されるかが受賞するか否かの分岐点になるのではないか。また「ただ、運が悪かっただけ」は負のスパイラルを描くというよりも、そこからの救済に主眼を置いており、全体のコンセプトからやや外れる。この作品が、短編集全体のアクセントになっていると好意的に評されるか、ブレていると批判されるかも気になる。
伊与原新『八月の銀の雪』
https://www.amazon.co.jp/dp/4103362138
伊与原新は、2010年に『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞の大賞を受賞してデビュー。大学院で地球惑星物理学を研究した経験を活かし、自然科学のエッセンスを導入したミステリを発表しており、『月まで三キロ』で第38回新田次郎賞を受賞している。本書も、科学の知識がストーリーと交わる短編集である。
就職活動で苦戦する学生が、使えないコンビニ店員と思っていたベトナム人留学生の本当の姿を知る表題作。シングルマザーが、生物画のエキスパートの老女に導かれ娘と博物館に通うようになる「海へ還る日」。実家の檸檬農家を継ぐのを嫌い上京して役者を目指すも挫折した青年が、アルバイトをしている管理会社の仕事で伝書鳩の調査をすることになる「アルノーと檸檬」。SNSにアップした写真が盗作と指摘される「玻璃を拾う」。福島へ向かっていた男が、海岸で凧を揚げる男と出会い、それが先の大戦中に日本軍が使用した風船爆弾のエピソードに繋がっていく「十万年の西風」。
自然科学を学ぶ面白さは、新しい知識を得るたびに見えている世界が変ることにある。本書の主人公たちも、新たな出会いによって化学反応を起こしたかのように、世界には別の見方や新たな可能性があると気付き新たな一歩を踏み出すので、自然科学と物語を鮮やかに融合させ、読者に希望を与える短編集に仕上がっている。ただ全体に小粒な印象は拭えない。各編には一応どんでん返しが用意されているが、著者の関心がミステリの完成度を上げる方向にはないので、『汚れた手をそこで拭かない』の収録作と比べると意外性が少ない。また外国人労働者の問題、シングルマザーの貧困、原発問題、科学者の倫理といったアクチュアルな社会問題を俎上に載せているが、十分に掘り下げがなされていないように思えた。選考委員には、現代の社会問題に正面から取り組んでいる桐野夏生、高村薫らがいるので、テーマ設定がどう評価されるかも注目である。
加藤シゲアキ『オルタネート』
https://www.amazon.co.jp/dp/4103537310
よくも悪くも今回の直木賞候補で最も注目を集めたのは、ジャニーズ事務所所属でNEWSのメンバーの加藤シゲアキだろう。兼業作家なので刊行ペースは速くないが、『ピンクとグレー』で小説家デビューしたのが2012年なので、キャリアは8年になる。3作目の『Burn バーン』までは芸能界を舞台にしていたので、“芸能人が書いた小説”という色彩も濃かったが、それも初の短編集『傘をもたない蟻たちは』で払拭され、今では“NEWSのメンバー”という但し書きがなくても、勝負できる作家になっている。
本書は、高校生限定のマッチングアプリ「オルタネート」が普及した社会を舞台に、高校生3人(そのうちの1人は中退)を軸に青春群像劇を描いている。
円明学園の料理部部長の蓉は、昨年、動画配信の高校生料理コンテスト「ワンポーション」に出場するも、審査員の厳しい言葉が心の傷になっていた。再び「ワンポーション」に挑戦するため、蓉は新入生の「えみく」とコンビを組む。円明学園1年の凪津は、家庭に問題を抱えていることもあり、「オルタネート」にのめり込んでいた。「オルタネート」の新機能で遺伝情報で相手を捜す「ジーンマッチ」を使った凪津は、最も相性がよいとされた武生と会うが理想とは違っていた。その頃、大阪の高校を中退し「オルタネート」が使えなくなった尚志は、東京に転校した昔のバンド仲間で円明学園に通う安辺豊に会うため単身上京していた。この3人に、蓉の親友の演芸部部長で同性愛をカミングアウトしたダイキ、武生や豊の動向などをからめながら物語は進んでいく。
SNSの普及で価値観やコミュニケーションのあり方が変容している状況を的確に指摘しつつ、時代の変化に戸惑いながらも夢に向かって突き進んだり、夢を持てずに戸惑ったりする高校生たちの心情を活写したところはリアリティがあり、秀逸な青春小説になっていた。特に主人公たちと同年代の高校生、大学生の読者は共感が大きいだろう。ただ、作中で描かれる高校生たちの葛藤が、青春時代を過ぎた世代を揺さぶるかは疑問だった。作家にとっては切実で読者に訴えかけたいテーマが、凡庸だったり、使い古されたりしていることは珍しくない。それは、最新テクノロジーを題材にした朝井リョウの『ままならないから私とあなた』を読んだ時にも感じたが、本書にも同じ弱点がある。また「ワンポーション」に向けて物語が盛り上がる一方、「オルタネート」にまつわるエピソードの比重が下がるのでバランスが悪かったし、いわゆる中二病全開の登場人物の名前は、ライトノベルを読み慣れていないとキツイ。このあたりも、評価が分かれるかもしれない。
西條奈加『心淋し川』
https://www.amazon.co.jp/dp/4087717275
今回の候補者の中では最もデビューが早い西條奈加は、2005年に『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞の大賞を受賞してデビュー。『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞、『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞するなど着実にキャリアを積んでおり、直木賞のノミネートは遅すぎたくらいである。
時代小説では、藤沢周平『本所しぐれ町物語』、北原亞以子『深川澪通り木戸番小屋』、宇江佐真理『深川にゃんにゃん横丁』、山本一力『まねき通り十二景』など、作家が作った架空の町を舞台にした人情ものが書き継がれている。千駄木の淀んだ川沿いある寂れた一画・心町で暮らす人たちを連作形式で描いた本書も、この系譜に属している。
不器用なのに針仕事をして働かない父との生活を支えていた女が、恋人と結婚して心町から抜け出そうとする表題作。醜女を好む男に愛人の一人に選ばれた女が、手慰みに張形に仏像を彫っていたところ運命の変転に見舞われる「閨仏」。板前の徒弟制に馴染めなかった男が、唯一心を許した兄弟子が開いた安料理屋を手伝う「はじめましょ」。薬種問屋に嫁いだ女が、没落する店と夫を溺愛する姑に苦しめられる「冬虫夏草」。同じ岡場所出身ながらまったく違った人生を歩む二人の遊女を主人公にした「明けぬ里」。そして最終話「灰の男」では、各編の狂言廻し的な役割だった差配の人生が描かれることになる。
場末感が漂い、貧しい人たちが暮らす心町は、経済の長期低迷が続き、格差が広がる現代日本と重ねられているように思えた。だが著者は、心町から逃げ出したいとの気持ちを途中で変えたり、流れ流れてたどり着いた心町を安息の地と考えたりする主人公を描くことで、その場で懸命に生きることが実は尊いのではないかと問い掛けてみせる。主人公たちの小さな成長を、さりげなく現代人が共感できるメッセージとリンクさせたところは、小説技法の巧さが際立っていた。
その一方で、架空の町を舞台にした時代小説は名作が多いので比較されやすく、第144回直木賞を受賞した木内昇『漂砂のうたう』も、明治時代の根津遊廓を舞台に新たな時代に戸惑う人たちを描いているので、題材に手垢がついているとされる危険がある。
坂上泉『インビジブル』
https://www.amazon.co.jp/dp/4163912452
坂上泉は、2019年、維新負け組になった大坂の男たちが、西南戦争に従軍し逆転を狙う『へぼ侍』で第26回松本清張賞を受賞してデビュー、2作目の本書が直木賞候補になった新人である。大学で近代史を専攻した著者らしく、本書も物語の舞台となる1954年の日本社会が徹底した時代考証で描かれており、そこも読みどころとなっている。
戦前、内務省の下で一元的管理されていた日本の警察組織は、敗戦によるGHQの占領統治で解体され、人口五千人以上の市町村に設置される自治体警察と、それ以下の町村に置かれる国家地方警察に再編され、大阪には大阪市警視庁が置かれた。
中学を卒業して警察に入り、今は大阪市警視庁東警察署刑事課一係で働く新城洋は、新人ゆえに他部署の手伝いに送り込まれることに不満を抱いていた。そんなある日、軍需物資を掘り出して売る「アパッチ」と、一般の住民が暮らす地域の中間にあり立ち入る人が少ない場所で、頭部に麻袋をかぶせられた死体が見つかる。被害者が、北野正剛代議士の秘書だったことから、汚職がらみの殺人の可能性が出てくるなか、頭部に麻袋をかぶせられた轢死体が見つかり、やはり被害者と北野との接点が浮かび上がる。二つの殺人を国事犯と考える国家地方警察は、大阪市警視庁に東大出で高等文官試験を突破したエリートの守屋恒成を送り込んでくる。新城は、反体制派の取り締まりは詳しいが、殺人の捜査は素人ですぐにトラブルを起こす守屋のお守りを命じられ、二人で真相を追うことになる。
殺人、窃盗、詐欺などを捜査する刑事部と公安事件を取り扱う警備部との確執、キャリアとノンキャリアの対立は現代の警察小説では定番といえる。本書もこの図式を用いているが、警察組織が国家地方警察と自治体警察に分かれていたり、二つを統合する法案の国会審議が捜査に影響を与えたりと、知られざる警察の歴史を掘り起こしながら物語が進むので、よくある題材が美味く料理されていた。本書のタイトルは、イギリスの作家・チェスタトンが創出した有名なトリックが出てくる短編「見えない男」(原題“The Invisible Man”)を意識したものだろう。著者も、目の前に存在しているのに見えていない事象を描くことで、現代とも共通する社会問題を浮かび上がらせており、この手法も印象に残る。
よくできた時代警察小説ではあるが、時代背景の説明、登場人物の過去を詳細に描き過ぎていたため、(こうした何気ない描写が伏線になっているのだが)ストーリーの進行を阻害しているように感じられた。また、あまりに警察小説のパターンをなぞっているので、ミステリ作家の北方謙三、桐野夏生、高村薫、宮部みゆきがどう評価するかが、当落に影響すると見ている。
長浦京『アンダードッグス』
https://www.amazon.co.jp/dp/404109139X
長浦京は、2011年に、派手なチャンバラが連続する時代小説『赤刃』で第6回小説現代長編新人賞を受賞してデビュー。殺し屋の小曽根百合が、陸軍に消された細見家の生き残りの少年・慎太のボディーガードになり、陸軍の一派と戦う第二作『リボルバー・リリー』が第19回大藪春彦賞を受賞するなど、寡作ながら新作の多くは文学賞を受賞してきた。某誌の書評で4作目の「『アンダードックス』(KADOKAWA)も、賞レースにからんでくるだろう」と書いたが、その予想は的中し直木賞の初ノミネートとなった。
元農水官僚の古葉は、裏金作りの責任を取らされ退官、証券会社で働いていた。1996年末、古葉はクライアントの大富豪のマッシモ・ジョルジアンニに、ある計画への参加を求められる。それは香港の銀行から、世界の政財官の要人の不正蓄財の証拠が書き込まれたフロッピーディスクを強奪するというもので、1997年の香港返還のタイミングでしか成功しないようなのだ。マッシモは息子を破滅させた復讐として強奪計画を進めるが、日本人の不正蓄財の証拠もあるので、古葉の汚名も
全編がアクションと謀略戦といっても過言ではないが、武器を持ったことも、犯罪に手を染めた経験もない素人の古葉たちが、それまで培ってきた経験とスキルを武器に、軍人や警官、裏社会の人間と互角に渡り合う展開は、プロの闘いを描いた作品とは違う緊迫感がある。どうしても活劇ばかりに目が行きがちだが、香港返還前夜と2018年の二つの時代を交互に描く構成に仕掛けがあり、緻密な構成から生み出されるどんでん返しにも驚かされるだろう。
何も悪いことをしていないのに職場を追われ鬱屈していた古葉たちが、逆転のために戦うことで輝いていく物語は、痛快であり、同じように厳しい時代を生きる現代の読者は勇気がもらえる。その一方で、血なまぐさいアクションが否定的に評価されたり、二つの時間軸を行き来する意味が終盤にならないと明らかにならないので分かり難いとされたりするかもしれない。
ズバリ予想!本命は?対抗は?
以上を踏まえ、第164回直木賞を予想してみたい。
3連複なら『汚れた手をそこで拭かない』『心淋し川』『アンダードッグス』で確実だと思うが、ここからの本命選びは難しい。今回の候補作は、緻密な構成、静かな展開が多いので、それらとは一線を画し、ダイナミックな物語が続くところが選考委員の目を引くと考え、『アンダードッグス』を本命としたい。新型コロナの流行で社会が閉塞感に包まれているので、それを打ち破るようなパワーがあるところも、『アンダードッグス』に有利に働くように思える。『汚れた手をそこで拭かない』『心淋し川』も甲乙つけがたいが、キャリアの長さは直木賞ではプラスになるケースが多いので、『心淋し川』を対抗、『汚れた手をそこで拭かない』を穴としたい。
最後に、その他の見どころを。
川越宗一は松本清張賞を受賞してデビューし、2作目の『熱源』で第162回直木賞を受賞した。坂上泉『インビジブル』も同じレールに乗っているので、“二匹目の泥鰌”になるかも楽しみだ。そして最も出版業界が盛り上がるのは、加藤シゲアキの受賞なので、こちらも注目だ。
選考会は、2021年1月20日、築地の料亭・新喜楽で開催される。後は結果を待つだけである。
筆者・末國善己 プロフィール
●すえくによしみ・1968年広島県生まれ。歴史時代小説とミステリーを中心に活動している文芸評論家。著書に『時代小説で読む日本史』『夜の日本史』『時代小説マストリード100』、編著に『山本周五郎探偵小説全集』『岡本綺堂探偵小説全集』『龍馬の生きざま』『花嫁首 眠狂四郎ミステリ傑作選』などがある。
初出:P+D MAGAZINE(2021/01/18)