デビュー小説

HouteiYuugi
 現在の日本を舞台にしながら、リアルな法廷シーンで、あっと驚く鮮やかなどんでん返しを決めるのはむずかしい。せっかく裁判員制度が始まったというのに、それと同時に〝公判前整理手続〟が導入された結果、裁判の
Ai_no_Iikae
 2018年に惜しまれつつ解散したベイビーレイズJAPANは、6年の活動期間中に武道館公演も達成した中堅クラスの5人組女性アイドルグループ。ライブは何度か観たことがあるし、テレビの冠番組も観てましたが
Shamonuma
〈しゃもぬまを知っているだろうか。/中型犬くらいの大きさの馬で、見た目はロバに似ている。/体毛は薄橙色がかった灰色で、ところどころ色にムラがある。(中略)/人の言うことは聞かない。荷を引いたり、人を乗
ded_line
 著者は1978年生まれの哲学者。博士論文「ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学」を改稿した初の単著『動きすぎてはいけない』が哲学書としては異例のベストセラーになり、ツイートを書籍化した『別のしかたで』や
TsukinoOtoshiko
 早川書房が主催する公募新人賞、アガサ・クリスティー賞から、超大型サスペンスが登場した。とりわけ冒頭部分の牽引力は抜群で、選考委員の北上次郎氏が、「採点は5点満点だが、6点を付けようと思った」と書いて
hoshikudaki
 松葉屋なつみ『星砕きの娘』は、東京創元社が主催する創元ファンタジイ新人賞の今年(第4回)の受賞作。ファンタジイはあんまり……という読者もいるだろうが、本書はのっけからぐいぐい読ませる伝奇時代小説の秀
mamito
 劇作家が小説を書いて注目されるのは珍しくないというか、近年の純文学の大きな流れの一つ。本谷有希子、岡田利規、前田司郎、山下澄人、戌井昭人……。  小説家としてのデビュー単行本『マミトの天使』を出した
camouflage
 以前この欄で紹介した高山一実『トラペジウム』は、乃木坂46の主力現役メンバーの初長編だったが、本書『カモフラージュ』は、SKE48の中心メンバーだった松井玲奈の初単行本。食べものを軸にした全6編の短
onitsukijyube-shoei
 一昨年、不死鳥のごとく甦った日本ファンタジーノベル大賞から、チャンバラ伝奇小説のすばらしい快作が登場した。その名は『鬼憑き十兵衛』。ファンタジーはちょっと……という人も、時代小説はあんまり……という
utsukushi-shoei
 異国情緒あふれる南国を舞台に、宝石のように煌めく四つの物語がゆるやかにつながる。キーワードは記憶と感覚。  冒頭の「苦い花と甘い花」の主人公は、辺鄙な村から、東ティモールの首都ディリへと越してきた少
torapejium-shoei
 話題の『トラペジウム』は乃木坂46の一期生・高山一実のデビュー長編。男性アイドルでは、NEWSの加藤シゲアキが作家としても活躍中だが、現役のトップ女性アイドルが長編小説を刊行するのは、もしかしたら史
_永遠についての証明
 小説新人賞からこんな作品が出てくるとは。第9回野性時代フロンティア文学賞に輝く岩井圭也『永遠についての証明』は、過去にほとんど類例のない、数学青春小説の傑作である。  角川書店主催の同賞は、一昨年、
totatsu
 前回「受賞作なし」に終わった江戸川乱歩賞が満を持して送り出した斉藤詠一『到達不能極』は、2018年と1945年が南極大陸でクロスする大型サスペンス。「賞始まって以来、最大スケールの冒険ロマン爆誕!」
landscapetonatsunoteiri-shoei
 宮内悠介、高山羽根子、酉島伝法などを輩出した創元SF短編賞から、また新たな才能がデビューした。本書は、第5回(2014年)の同賞を受賞した表題作に書き下ろしの2編を追加した連作集(3部構成の長編とも
onsa
 今年結成45周年を迎えるTHE ALFEEの高見沢俊彦(64歳)が、初の長編小説『音叉』を上梓した(髙見澤俊彦名義)。  ロンドンブーツのシルエットをあしらった大久保明子デザインのシックなカバーは、
nekomachikun
 不意に猫の血をこじらせて、人間相手の恋に落ちた。/遺憾ながら初恋である。──と、こんな書き出しで始まる本書は、第17回小学館文庫小説賞の優秀賞受賞作。2016年5月の受賞発表から2年あまり、大幅な改
ningennimuitenai
 黒澤いづみ『人間に向いてない』は、第57回メフィスト賞受賞作。この賞には珍しく、ヒューマニズム(人間性)の問題に正面から挑む家族小説だが、設定の尖り具合はやはりメフィスト賞らしい。  舞台となるもう
teonobase
 アーネスト・クラインの小説をスピルバーグが映画化した「レディ・プレイヤー1」が全世界で大ヒット中だが、ゲーム(とそれにハマる人々)の光と闇をあますところなく描く点では、藤田祥平のデビュー長編『手を伸