書店員さん おすすめ本コラム

声なき遺体の声を聞く者たちの闘い

宮脇書店本店(香川)山岡江梨子さん
虫は苦手だ。けれどこの女の下でならば、助手として、シデムシの分別作業でも頑張れそう! と思わせてくれるのは内藤了『パンドラ 猟奇犯罪検死官・石上妙子』の男前な検死官・死神女史・こと石上検死官だ。本書を含むシリーズにおいて特筆すべきは検死遺体の凄惨さにある(特に虫)。

旅行鞄にそっと忍ばせたい本

紀伊國屋書店鹿児島店(鹿児島)花田吉隆さん
突然ですが、私は旅先で本を読むのがとても好きです。旅行に行くときは決まって旅行鞄に本を忍ばせています。ちなみに今鞄に入れっぱなしにしているのは松本清張の『日本の黒い霧』です。そんなわけで今回は旅行鞄にそっと忍ばせたい本を3点ご紹介したいと思います。

なにも悔やむことのない人生なんて

成田本店みなと高台店(青森) 櫻井美怜さん
時間を巻き戻したい、と思う事がある。5分、いや1分でいい。スカートにべったりとついたシミ。口からポロリと零れ落ちた言葉。一時停止と再生を繰り返せば必ず幸せな人生を送れるわけではないだろうが、それでも誰しもがやり直したい瞬間があるだろう。例えば、もし、あなたが交通事故を起こしたとしたら。

板倉俊之ひとり応援団

丸善ラゾーナ川崎店(神奈川) 山田佳世子さん
お笑いコンビ・インパルスの板倉俊之さん、と聞いて皆さんは何を思い浮かべるだろうか。どこか不思議で奇妙なキャラクターを演じるボケ担当の人。またはサバイバルゲームとかガンダムが好きなマニアックな人、とか。

飲みながら読みたいおつまみ小説vol.3

紀伊國屋書店天神イムズ店(福岡) 嘉村佳奈さん
春が来ると、私は気分をすっきりさせたくなる。社会人なので特に進級したり、がらっと環境が変わるというわけでもないけど、靴を新調するみたいな気分で、心も新調させたくなる。そんなすっきりしたい気分にぴったりの小説とお酒を三つ、ご紹介します。ふんわりお酒に酔いながら、生き方とか働き方を見つめ直してみませんか。

妖? 怪奇もの? 不思議な世界を堪能できる本とそれを彩る表紙画

明正堂アトレ上野店(東京) 増山明子さん
『ジンカン 宮内庁神祇鑑定人・九鬼隗一郎』(三田誠著) 頑強な体躯の九鬼さんと就活に失敗した訳アリの勇作コンビが活躍する3話からなる連作短編。特殊文化財(トクブン)を鑑定し管理する。その中には魔術を施した骨董品などもあり九鬼と普段は大人しい勇作が意外な方法で回収する。個人的な読みどころは九鬼さんの描写。とにかくムキムキで美しくストイックな描写が読んでいて楽しい。

近くにいる人が、とても大切に思える本

戸田書店静岡本店(静岡) 古川明大さん
ドイツ・ラウジッツ地方の森に古くから伝わる伝説を児童作家オトフリート=プロイスラーが小説化した『クラバート』。森の中、貧しい放浪生活を送る少年・クラバートは仲間と共にある納屋に寝ていた晩、11羽のカラスの声に目を覚ましました。