新刊エッセイ

風 カオル『名前だけでもおぼえてください』
あわよくば読んでください 今回執筆した『名前だけでもおぼえてください』は、漫…
河﨑秋子『絞め殺しの樹』
子鹿の死に方と死なない白猫 よくある話で恐縮だが、動物が死ぬ話に弱い。嫌いで…
吉野弘人『ゴルファーズ・キャロル』
講釈師見てきたような嘘をつく 除夜の鐘と同じ数を叩く典型的な煩悩ゴルファーだ…
小野寺史宜『ミニシアターの六人』
雨の銀座でミニシアター 大きなことは何も起こらないが。僕の小説を説明するとき…
吉川 凪『世界でいちばん弱い妖怪』
キム・ドンシク、悪魔と取り引きした作家 世界でいちばん弱い、白いピラミッドみ…
ツチヤタカユキ『前夜』
前夜前夜 『YouTube は元々、出会い系サイトだった』という話が好きだ。…
高見 浩『陪審員C-2の情事』
『陪審員C-2の情事』の味わい 人間だれしも──聖人君子でない限り──人生の…
今野 敏『ボーダーライト』
21年ぶりのオズヌ降臨 『ボーダーライト』には、呪力をあやつる謎の高校生が登…
佐野 晶『毒警官』
呑み会の天使たち 自宅のテーブルの上に、いかにも刷り立ての真新しい〝毒の事典…
下村敦史『アルテミスの涙』
20作目 『闇に香る嘘』(講談社)で第60回江戸川乱歩賞を受賞してデビューし…
直島 翔『転がる検事に苔むさず』
自己都合的な仮説「読めれば書ける」は本当か 本の話です。かれこれ三十数年前、…
長岡弘樹『教場X 刑事指導官・風間公親』
記憶に残る指導官 これまでの人生で、「指導官」と呼ばれる人物から何か教えても…
南 杏子『ヴァイタル・サイン』
追いつめられないでほしいから 主人公が女性医師でない物語を書いたのは初めてで…
はじまりの物語 子どもの頃、寝るまえに母から絵本を読んでもらうのが習慣だった…
渡辺 優『アヤとあや』
仮病で休んだ平日の午後 最初は、幼い子供を主人公に、ほのぼのとしてささやかな…
浜口倫太郎『ワラグル』
デビュー10年でついに書けた漫才師小説 僕は今年で小説家デビュー十年目なのだ…
あさのますみ『逝ってしまった君へ』
はじめて知る感情 2019年1月。一本の訃報が届きました。二十年来の友人では…
大貫智子『愛を描いたひと イ・ジュンソプと山本方子の百年』
母親として、女性として、生き方を学んだ5年間 思春期にさしかかった息子の声変…