インタビュー

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ゲスト/吉田貴司さん◇書店員が気になった本!の著者と本のテーマについて語りまくって日々のモヤモヤを解きほぐしながらこれからの生き方と社会について考える対談◇第15回
〝成就しなかった〟恋愛は、苦い黒歴史であれ甘美な体験であれ、すべての人にとって忘れられない記憶となっているはずだ。若かった当時は不可解に思えた異性の思わせぶりな態度や急な心変わりの理由が、年齢を重ねたことで見えてくることもあるし、永遠に理解できないこともある。男たち(たまに女たち)の「あのときこうしていたら」を10年聞
飛鳥井千砂さん『見つけたいのは、光。』
みんなグラデーションの中で生きている 飛鳥井千砂が久々に新作を上梓。『見つけたいのは、光。』は、仕事と育児をめぐる物語。復職したい母親、職場でマタハラを訴えられた女性、人気育児ブログの書き手という、まったく異なる立場の三人が偶然集まった時、そこで繰り広げられる会話とは? 今の時代の問題点をあぶり出す意欲作だ。 きっかけ
著者の窓 第18回 ◈ デボラ・インストール『ロボット・イン・ザ・ホスピタル』
 AIの発達によりさまざまなロボットが生活に入り込んでいる時代、ちょっと子どもっぽい中年男性・ベンが出会ったのは、壊れかけのロボット・タングだった──。ベンたちチェンバーズ一家がタングと過ごす笑いあり涙ありの毎日を、ユーモアたっぷりに描いたデボラ・インストールさんの「ロボット・イン・ザ・ガーデン」シリーズ。最新作『ロボ
源流の人 第24回 ◇ オカズデザイン (料理とグラフィックデザインのチーム)
食材の持ち味を見つめ、器を見つめシンプルかつ普遍的な料理を追求 創る者らと語り合い、切磋琢磨し小説や映像世界に深みを与えていく 評判が評判を呼び、おいしさを提供する道へ。人と土地との縁を大事にしてきたふたりの滋味深い生き方とは。一九六〇年代の沖縄・山原地域で育った少女・暢子を主人公にした、NHK連続テレビ小説「ちむどん
ブレイディみかこ『両手にトカレフ』
希望の強度 エッセイ集『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』が国民的ベストセラーとなったブレイディみかこが、初小説を発表した。依存症の母をケアし弟の面倒も見る一四歳の少女・ミアの物語は、「子供の貧困」に象徴される現代社会の見えざる現実を映し出す。 自分の家族にかこつけて書くことは止めよう 英国ブライトンに暮らす
白石一文『道』刊行記念特別インタビュー
 読み手の世界の認識を揺さぶる、壮大なスケールの小説を描いてきた白石一文。このたび最新長編『道』を発表した。中年男性が、かつて失った大切なものを取り戻すため、1枚の絵を手がかりに時空を超える。タイムリープした先の世界に、想像を超える事実が現れ、物語は未知の領域へ。時間という、定まりのない概念の言語化に、極限まで迫った傑
著者の窓 第17回 ◈ 中塚久美子 吉永磨美『失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック』
 ジェンダー問題への関心が高まるにつれ、性差をめぐる表現も見直されつつあります。一方で性差別による「炎上」も後を絶ちません。新聞労連ジェンダー表現ガイドブック編集チームによる『失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック』(小学館)は、報道関係者に向けてジェンダー表現の指針を示した本ですが、一般読者にも有益な情報が満載で
源流の人 第23回 ◇ 平尾 剛 (神戸親和女子大学教授、スポーツ教育学者)
数字や勝利至上主義から脱却し楽しめるスポーツを希求していく アスリートや指導者を支えながら身体と心の声に、耳を傾け続ける きっかけは哲学者たちの言葉だった。研究者へとシフトチェンジしたラグビー元日本代表は、ノーサイド精神のもと後進を育てていく。「筋トレへの傾倒は、『しなやかな身のこなし』をむしろ阻害する方向に働く。から
ゲスト/ジェーン・スーさん◇書店員が気になった本!の著者と本のテーマについて語りまくって日々のモヤモヤを解きほぐしながらこれからの生き方と社会について考える対談◇第14回
 二〇一三年にコラムニストとして鮮烈なデビューを飾って以来、中年女子のリーダーとして発信を続け、共感と憧れをもって圧倒的に支持されているジェーン・スーさん。そんなスーさんも、以前は〝美魔女〟と呼ばれる自分の欲望に忠実に生きる女性たちを馬鹿にしていたのだという。「年甲斐もなく」という社会の呪縛から解き放たれ、自分らしく歳
千葉ともこさん『戴天』
私が書くなら、自己犠牲の英雄にはしたくない 二〇二〇年に松本清張賞を受賞したデビュー作『震雷の人』で骨太な中国歴史絵巻を披露し注目された千葉ともこさん。待望の新作『戴天』は前作に続き、唐の時代の安史の乱がモチーフ。前作とは登場人物も切り口も異なる本作で描こうとしたものとは? 唐の時代と今の日本を重ねて まだデビュー二作
浅倉秋成『俺ではない炎上』
俺は悪くない? 就職活動を題材にした『六人の噓つきな大学生』が二〇二二年本屋大賞をはじめ各種文学賞にノミネートされた浅倉秋成は、いま最も勢いのある作家である。レジェンドの小畑健とタッグを組み、自身は原作を手がけた漫画『ショーハショーテン!』も大きな話題になっている。最新作『俺ではない炎上』は、ネット炎上を題材にした逃亡
源流の人 第22回 ◇ プチ鹿島(時事芸人、コラムニスト)
新聞各紙を凝視し、俯瞰して世の中の有形無形を一刀両断 「将来世代に恥じないように」忖度なしに世に放つ 喋って、書いて、読み解いて。ネタとして時事問題を楽しむ発信者は、笑いに変えて核心を突く。毎朝、十四紙もの新聞を細かくチェックする。各紙を俯瞰しながら、ニュースの取り扱われ方の「クセ」を見つける。そして、世の中の有形無形
ゲスト/大前粟生さん◇書店員が気になった本!の著者と本のテーマについて語りまくって日々のモヤモヤを解きほぐしながらこれからの生き方と社会について考える対談◇第13回
 コロナ禍で人と人との関わりが減少している今、みんな、どんな恋愛をしているのだろう。恋愛関係になることで、相手を想い大切にしようという感情が芽生える一方、その想いが時に暴力的になり加害性を帯びてしまうこともある。時代の変化とともに新しい形の恋愛や人間関係も生まれているが、そもそも私たちが「恋愛」だと思っていたことの本質
白尾 悠さん『ゴールドサンセット』
この年齢だからこそ身体が語る部分がある 人間の身体の豊かさ、人生の輝きを感じさせてくれる作品。それが白尾悠さんの新作『ゴールドサンセット』。中高年限定の劇団のメンバーと彼らと関わる人々の人生模様を浮き彫りにする本作のきっかけは、実はとても身近なところにあったという。 きっかけは母親の女優デビュー 白尾悠さんの新刊小説『
町田そのこ『宙ごはん』
親も成長する 孤独の持ち主たちが擬似家族を形成し、回復していく姿を描き出した初長編『52ヘルツのクジラたち』で二〇二一年本屋大賞を受賞した町田そのこが、最新長編『宙ごはん』で再び家族というテーマと向き合った。「ごはん」を共通モチーフにした全五話は、優しさと温かさに加え、人生の苦みもしっかりときいている。育ててくれた「マ
著者の窓 第16回 ◈ 堀江 栞『声よりも近い位置』
 岩絵具と和紙と膠によって、独特の質感をもった作品を生み出し続ける画家・堀江栞さん。彼女のデビュー作から最新作まで、九十点余りの作品を収める画集『声よりも近い位置』(小学館)が発売されました。「対象物と、長い時間にわたって対話を続けることで彼らに近づき、静かに発せられる声を、なんとか聴き取りたい」──。動物や石、人形を
深緑野分さん『スタッフロール』
一生懸命働いた人のクレジットがないという問題は気になっていました 読み進めるうちに、名作映画の数々を観返したくなってくる。深緑野分さんの新作長篇『スタッフロール』は、映画愛にあふれる一作だ。80年代のハリウッドで活躍した特殊造形師と、現代のロンドンで働くCGクリエイター。映像に夢を託した2人の女性の情熱と葛藤、不思議な
著者の窓 第15回 ◈ 東山彰良『怪物』
 東山彰良さんの新作『怪物』(新潮社)は、日本・台湾・中国を舞台にした圧倒的スケールのエンターテインメント。出版社の女性社員との不倫関係に陥った、台湾出身の作家・柏山康平。彼の叔父で、台湾から大躍進政策時代の中国に飛行した王康平。二〇一六年と一九六二年、ふたつの物語は柏山の書いた小説『怪物』において重なり合います。愛と