今月のPick UP

乾 ルカさん
実在する離島をモデルに  叔父の雅彦に憧れ、医師を目指していた川嶋有人は中学二年生の時に学校で起きたある出来事から引きこもりとなり、夢も未来も見失ってしまう。が、叔父に勧められ、東京を離れ、彼が医師と
早見和真さん
書店が舞台のコメディを  舞台は東京・吉祥寺にある武蔵野書店。契約社員の谷原京子はこよなく本を愛する二十八歳だが、人は良いが空回りばかりの店長にほとほと困らされている。早見和真さんの新作『店長がバカす
クジラアタマの王様_書影
小説&コミックで物語を進行  主人公は製菓会社の広報担当、岸。トラブルの発端は、マシュマロに画鋲が入っていたという一本のクレーム電話だった──一人の会社員が直面する理不尽と奮闘の物語の間に、ファンタジ
中島京子さん『夢見る帝国図書館』
日本の近代図書館の先駆けは  日本初の近代図書館ができたのは明治五年。湯島の聖堂にできた「書籍館」はその後「帝国図書館」と名前を改めつつ、複雑な変遷を遂げることになる。現在は国立国会図書館に統合され、
川村元気さん『百花』
新作のテーマは記憶 「今回の本の感想を送ってくれる人が、それぞれ自分の人生についても書いてくるんです。僕にとって良い小説って、物語に没入させるものというより、何か記憶を引きずり出されて自分の人生を照
江國香織さん 『彼女たちの場合は』
アメリカを旅する日本人少女  読み進めながら、すっかり彼女たちと一緒にアメリカを旅している気持ちになっていた。それくらい、各地の景色や食事や街の空気感、出会う人々の個性がありありと伝わってくる。江國
朝井リョウさん『死にがいを求めて生きているの』
競作プロジェクトの第一弾 「依頼をいただいた時、私からすると、文壇高校の伊坂先輩に呼んでいただいた感覚で、これは応えないわけにはいきませんでした」  と朝井リョウさん。何の話かというと、文芸誌『小説
吉田修一さん『続 横道世之介』
きっかけは文芸誌からの依頼 「もともと続篇を書くつもりはなかったんです。『横道世之介』は映画にもなりましたし、もう自分の手を離れていろんな人に愛されているイメージでした。だから今回、遠くに行っていた人
樋口毅宏さん『東京パパ友ラブストーリー』
二〇一六年の引退宣言は  それぞれ子どもを保育園に送り迎えするうちに出会った二人の父親が、ほどなく恋に落ちて──樋口毅宏さんの『東京パパ友ラブストーリー』は、意外性のある設定のなかに、現代的な問題が
朝倉かすみさん『平場の月』
あえて悲恋物語の王道を選んだ  約二年前。『満潮』を書き上げた時、編集者に「次はどんなテーマで書きましょうか」と尋ねられた朝倉かすみさんは、「『世界の中心で、愛をさけぶ』みたいなものがやりたい」と答
森見登美彦さん『熱帯』
小説をめぐる小説を書こう 「小説家には"いずれは書いてみたい小説"がいくつかあるものだと思うんです。僕も、たとえば『恋文の技術』はいつか書簡体小説をやってみたいと思って書いたもの。そうした"いずれは
藤谷 治さん『燃えよ、あんず』
書店店主とある常連客の物語 「小説の中にいっぱい小説を詰め込む、ということをやってみたかったんです」  と、藤谷治さんは言う。新作『燃えよ、あんず』についてだ。 「それにはどうすればいいかということで
藤谷治さん
人に言いたくないような恥ずかしい思いを  音楽一家のもとで育ち、チェロの腕前には自信のあった"僕"、津島サトル。しかし東京芸術大学附属高校の受験に失敗し、新生学園大学付属高校の音楽科に進学。普通科は女
三浦しをんさん 『愛なき世界』
 さまざまな舞台を極上のエンターテインメントに昇華させることを得意とする三浦しをんさん。新作『愛なき世界』で読者を誘うのは、植物学の研究室。理系は苦手といいつつも、綿密な取材にもとづいて、なんとも奥深き世界を私たちに垣間見せてくれている。
白石一文さん『一億円のさようなら』
十二年前のメモ書きから生まれた小説  もしも長年連れ添ってきた配偶者が、巨額な資産を隠し持っていると分かったら? そんな現実にはありえなそうな、しかしちょっぴり夢見たくなるような出来事を発端に、意外性
塩田武士さん『歪んだ波紋』
きっかけは小さな訂正記事  元神戸新聞の記者として、ジャーナリズムの世界に身をおいていた塩田武士さん。新作『歪んだ波紋』は、現役の新聞記者や元記者たちを主人公に、さまざまな"誤報"とその後を描く短篇集
tsunekawasan
一人の男が世界の運命を握る  サラリーマンの鈴上誠一がある日帰宅途中の電車を途中下車すると、そこは見知らぬ小さな町だった。一見普通の住宅街だがどこか勝手が違うその場所が、実は異界だと気づくのに時間はか
yamamotosan
おばあさんを書きたかった  函館の小さなスナックのママ、野原ゆかりは六十七歳。実は彼女、元はミラクル・ローズという名で売り出していた、昭和ムード歌謡の歌手。ヒット曲のタイトルは『無愛想ブルース』。そん