書店員コラム

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週末は書店へ行こう!
 神生島(かみおじま)は日本の本土から離れた島である。本土(本書では「くが」と呼ばれる)では「ゴイッシン」が起きたという噂だが、島の人々には関わりのないことだ。そこに、「くが」から一ノ屋松造、通称イチマツが帰ってきた。5年前に島を出ていき、一ノ屋の家系は滅びると言われていたところに帰還してきたのだ。
 社会科の選択科目は「政治・経済」だった私にとって、歴史の授業は主に内職または睡眠に充てられた。本を読み、その登場人物を愛し、ストーリーを追いかけるのは何よりも好きだった少女が「歴史」にハマらなかったのは、ひたすら「点」を暗記するだけの作業に楽しさを見いだせなかったからだろう。
週末は書店へ行こう!
 この世の男社会を、くるっと男女反転させてしまった小説が誕生した。なるほど、男女格差を正面から斬り込んでいくよりも、見えてくるものがクリアになる。
週末は書店へ行こう!
 社会科の選択科目は「政治・経済」だった私にとって、歴史の授業は主に内職または睡眠に充てられた。本を読み、その登場人物を愛し、ストーリーを追いかけるのは何よりも好きだった少女が「歴史」にハマらなかったのは、ひたすら「点」を暗記するだけの作業に楽しさを見いだせなかったからだろう。
 堂場瞬一作家デビュー20周年を記念したサイトにアンケートを提出したのは今年の春でした。その中で〝Q・こんな作品を読んでみたい〟との設問があり〝A・高校野球モノ。ありきたりかもしれませんが、堂場さんが書く高校野球はちょっとワクワクします〟と書いたところすぐに編集さんから返信があり「高校野球モノ、出しますよ」と。
 不幸の香りがする男性が好きだ。どことなく影のある人に惹かれるのだ。品行方正、清廉潔白というよりも、少し悪そうなほうがいい。シャツのボタンを一番上まできっちりとめている優等生よりも、学ランの下から赤いトレーナーが見えている不良っぽい子を。
山中さん小説丸_目利き書店員のブックガイド_バナー
人生でいちどくらい、壮大な陰謀の渦に巻き込まれて、「この国の危機を救えるのは俺だけ…だと…!?」とか「ああっ!黒幕はお前か…!」とか死にそうになりながらいってみたい。ジェームズ・ボンドやイーサン・ハントを栄養分にすくすく想像力を育ててきた私は、よくそんなふうに夢想する。
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『生命科学での名声など、私にはまったく意味のないものだったんだ。ノーベル賞にも興味ない。ワトソンやクリックではなく、私は綾辻行人になりたかったんだ』(『硝子の塔の殺人』より、神津島太郎の発言)「館もの」――ミステリファン、とりわけ本格ミステリファンにとっては、何か特別な響きのある言葉だ。
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 いやはや、この人の手にかかると、馴染みの物語がまるで違った顔を覗かせる。「あっ! そういう事だったのか!」という驚嘆は、ありふれたミステリー小説の比ではない。行間に秘された意味を掘り起こし、噛み砕いて案内する手腕は、一頭地を抜いている。