海外ミステリ

採れたて本!【海外ミステリ】
 きみの言葉で聞かせてほしい。ゆっくりで構わないから。謎、推理、冒険。その全てが詰まったロンドンでの日々を。きみの言葉で語ってほしい。そう呼びかけてページを開けば、十二歳の少年、テッドはユーモラスに語り始める。シヴォーン・ダウド『ロンドン・アイの謎』(東京創元社)は、子供の視線から見た瑞々しい景色と、家族についての悩み
採れたて本!【海外ミステリ】
 シャーロック・ホームズ。かの名探偵に憧れを捧げた作品は数多い。しかし、それだけにハードルの高い分野だ。今また、香港とインド、二つの場所から時を同じくして、ホームズへの新たなるラブレターが届いた。前者は莫理斯『辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿』、ホームズの事件と香港の時代性をクロスさせて、原典を一風変わっ
採れたて本!【海外ミステリ】
 これは一介のノワール読みからの忠告だが、「最後の仕事」なんて言葉を信頼してはいけない。理由は二つある。一つ、そいつは大抵、「最後」にはならない。二つ、本当に最後だったとしても、最悪の不幸ってやつは、必ず「最後」めがけてやってくる。ノワール読み必読の新刊、S・A・コスビーの『黒き荒野の果て』(ハーパーコリンズ・ジャパン
採れたて本!【海外ミステリ】
 お前と、お前の愛する者全てを殺す。殺人鬼の冷徹な脅迫から幕を開けるロバート・ベイリー『最後の審判』(小学館文庫)は、老弁護士トムを描く四部作の完結編にして、胸が張り裂けるような犯罪小説だ。ベイリーはこの四部作で、法廷ミステリーの中心街道を爆走してきた。一作目『ザ・プロフェッサー』では、仕事・私生活ともに追い詰められる
採れたて本!特別企画◇レビュー担当7人が自信をもって推す!2021年ベスト本
 未曾有のパンデミックで、自由に外出することがままならなかった2021年。人に会えず、家で過ごす時間が増える中で、あらためて本の魅力を実感した人は多いのではないだろうか。果てしない空想の世界へと誘ってくれる壮大な物語、弱った心や孤独に寄り添ってくれる優しい物語、怒涛の展開や謎解きに没入させてくれるスリリングな物語。