海難1890

奇跡の実話に基づいた大作映画のノベライズ

 1890年、親善訪日使節団を乗せたトルコの軍艦エルトゥールル号が、和歌山県串本沖で沈没。500名以上犠牲となったが地元住人たちの懸命な救助活動により69名の命が救われ、母国トルコへの帰還を果たす。 時は移って1985年。イラン・イラク戦争に伴いフセインはイラン領空の航空機無差別攻撃を宣言。各国は自国民の救出に動くが日本には手立てがない。多くの在留邦人の身に危機が迫っていた——。 日本・トルコ友好125周年記念合作映画を完全ノベライズ。時を隔てた二つの出来事には、深い絆の物語があった。 脚本・小松江里子(こまつ えりこ) 脚本家。大河ドラマ『天地人』、木曜時代劇『かぶき者慶次』などのTVドラマのほか、映画『利休にたずねよ』『サクラサク』など数多くの脚本を手掛ける。二〇〇八年に橋田賞、一〇年にエランドール賞受賞。 著・豊田美加(とよだ みか) 文筆家。ノベライズ作品に『SPEC』シリーズ、『愛を積むひと』『小説 心が叫びたがってるんだ。』、オリジナル作品に『台南の空ゆかば—ボクとうさぎのマンゴーデイズ—』など。

小学館文庫シリーズ