火坂雅志

秀吉の朝鮮出兵に異を唱えた博多商人の生涯

 島井徳太夫、のちの島井宗室は博多に生まれたが、幼くして両親を失い、17歳にして朝鮮に渡った。朝鮮で掘り出し物の茶道具を買い付け、それを数寄者に売って博多で有力商人になっていった宗室は、…

 「沢彦宗恩(たくげんそうおん)について、記録上、わかっていることはさほど多くない。信長の少年期の学問の師であり、その名づけ親であったこと。信長に『天下布武』の印を授け、天下統一の思想を…

 「後世の事頼み候」 平手政秀より傅育係を依頼された妙心寺派の僧・沢彦は、信長がただの“うつけ”ではないことをいち早く見抜き、その器量が未だ萌芽をもみせぬ少年期から、人として、武将とし…

全宗(小学館文庫)
著/火坂雅志 発売日:2002-05-10

医術が秀吉の天下を決めた!隠し名参謀の野望とは?

 時代歴史小説の旗手として注目を浴び、着実に秀れた作品を発表し続けている著者の傑作である本作品は、甲賀出身で比叡山に学び、師・曲直瀬道三を踏み台に豊臣政権の中枢に食い込み、秀吉の筆頭侍医…

小学館文庫シリーズ