戦国武将は歴史を動かす碁石に過ぎぬのか?
囲碁名人・本因坊算砂の息が止まりかけた。「信長公の首級は何処にある」大御所・徳川家康のたった一言で、「炎の記憶」を呼び覚まされた算砂は沈黙せざるを得なくなった。大坂の陣が勃発する七年ほ…
浮世の隠し事、影聞きが暴いてみせやしょう
隠し事を探っては、金に換えて飯を喰う――。 江戸に初雪が積もる中、影聞きの伝次は頬を腫らして、「山伏の井戸」を目の前に立ちすくんでいた。歯痛に効くと評判の名水が湧くという、その井戸の…
人の嫌がることを探って、飯の種にしやす。
人の嫌がることを探って、飯の種に換える影聞き。とてもまっとうとは言えない裏商売をしている伝次は、梅雨明けの川開きを前にして、冷たい目黒川から女を引き揚げた。身を投げた女は、京橋で足袋屋…
世間に知られたくない秘め事を解決します!
どぶ鼠の伝次は元々はへっつい直しのこそどろ。今では世間に知られたくない秘め事を探る商売――影聞きで食い繋いでいる。その伝次、飛脚を商う「兎屋」の主人・浮世之介にお呼ばれされた。「狢亭」…
秘剣を遣う元隠密廻り、ふたたび旅に出る!
深くからんだ故あって、廻国旅に出ていた元隠密廻り同心の伊坂八郎兵衛は、今では日本橋の路地裏に並ぶ陰間茶屋の一軒に居候している。 奉行所勤めの頃には「南町の虎」と恐れられ、遊行中には「…
か弱き女のために振るう剣は立身流の秘剣!
か弱き女を助け、救いようのない悪党を斬って捨てる諸国放浪の旅から、三年ぶりに江戸へと戻ってきた元隠密廻り同心の伊坂八郎兵衛は、干鰯問屋・蝦夷屋利平の警固を請け負った。 事情を訊けば、…
巨悪を挫き、鬼畜を片づける一騎当千の剣!
諸国遊行に生きる、元南町奉行所の隠密廻り同心・伊坂八郎兵衛は、半年ほど厄介になった名主・京屋忠右衛門とともに、越後出雲崎代官所へ足を踏み入れた。忠右衛門が世話を焼く新任代官の榊原兵庫が…
悪党無頼どもを滅多斬る、無双無比の剛剣!
南町奉行所が飼っていた「南町の虎」こと、元隠密廻り同心の伊坂八郎兵衛。とある由縁があって、許嫁を置いたまま、江戸を出奔。諸国流浪の最中、京で一夜限りの情を交わした廓の女を追って、北国街…
最強無敵の秘剣、強欲亡者どもを叩っ斬る!
時は天保八年、処は京——。とある由縁で、江戸を出奔、許しを請う旅に出ていた南町奉行所の元隠密廻り同心・伊坂八郎兵衛は、命尽きかけていた。江戸の町で暴れる悪党を震え上がらせた「南町の虎」…