人生はすべてスクリーンから学んだ

名作映画20作品に学ぶ生き方エッセイ集

 『課長 島耕作』『黄昏流星群』など、数々の人気漫画を生み出した弘兼憲史氏が、「人生を学べる名画」厳選20作品から「まっとうな生き方」を綴るエッセイ集。 漫画家を志して会社を辞めた二十代の弘兼氏は、毎日のように手帳を持って映画館へ通い詰め、漫画を描くために勉強。しかし、その頃こころの引き出しにしまった「大切なもの」たちが、漫画創作に活かされるだけでなく、自分の人生をも支えていることに、最近改めて気づかされた。 『ローマの休日』『アラビアのロレンス』『男と女』『ガープの世界』……映画の登場人物たちのセリフや作品のディテールに焦点をあてて、「大人の会話力」から「大人の生活スタイル」まで、ヒロカネ流の名画の味わい方を解説しながら、目からウロコの人生論、恋愛論、友情論などを展開します。 たとえば、『ゴッドファーザー』では、「家族を大切にしない奴は男じゃない」というマフィアのドンのセリフから「仕事と家庭」について、また『卒業』では、「愛し合う男と女の年齢差」をテーマに、「世代が違いすぎる恋愛は退屈になる」と喝破。 ヒロカネ流の「ホロ苦い人生論」は、必ずや厳しい時代を生き抜く指針となるでしょう。

小学館文庫シリーズ