若殿八方破れ

仇討ち旅一行に、まさかの脱落者!

 姫路で酒井家の大陰謀を解決してみせた信州真田家の跡継ぎ・真田俊介は仇敵・似鳥幹之丞を追い、守り役の海原伝兵衛と天才剣士・皆川仁八郎、病気の母のため薬を求めて長崎を目指す女児おきみの3人とともに、再び西を目指す。 西条宿から西国街道を進み広島の町に到着した一行は、苗代屋に投宿する。しかし、どうにもあたりが騒がしい。どうやら隣の旅籠の飯盛女が昨夜から行方不明になっているらしい。 女の行方が気になりつつも、俊介にはどうしても行きたい場所があった。槍の遣い手として知られた武将・可児才蔵を祀る才蔵寺だ。だが、境内に続く石段の脇にとんでもないものが待ち受けていた。小指を切り取られ首を絞められた若い女の死体、それも行方不明の飯盛女だったのだ。 死骸の発見者として俊介の取り調べにあたった広島町奉行所の町廻り同心・上迫広兵衛は、事件が解決するまで広島の町に留まることを厳命する。それはもとより覚悟の上、知らぬ顔などできようのない俊介は上迫に探索の協力を申し出る。 一方、そんな俊介たちを影から付け狙う男がいた。男はかつて中山道馬籠の茶屋で俊介を銃撃した、あの善造であった——。傑作廻国活劇第4巻!

人を助けずんば人にあらず!いよっ、若殿!

 忠臣の仇を討つため、筑後久留米を目指す信州真田家の跡継ぎ・真田俊介。同行するは、守り役の爺こと海原伝兵衛と天才剣士・皆川仁八郎。そして、病に倒れた母の薬を求めて長崎を目指す女児おきみの3人。 明石宿を出て、西国街道を進む仇討ち旅一行は、播磨原の茶店で狼藉を働いていたやくざ者を追い払ったところ、野次馬に混じっていた百姓から「かどわかされた村名主を取り戻してほしい」と頭を下げられる。 先を急ぐ旅ではあるが、見捨てるような俊介ではない。見事村名主を救い出し、一行はいよいよ姫路へ。そこには、日の本にその名を知られた傑物、酒井家筆頭家老・河合道臣がいた。特産の木綿の専売を幕府に認めさせ、73万両ともいわれた藩の借財を返済してみせた人物だ。 城下の旅籠に投宿した俊介は、女中から、このところ立て続けに3軒の木綿問屋が押し込みに遭ったと聞かされる。旅籠の隣は木綿問屋の都倉屋。案の定、その夜、隣家に不穏な動きを察知した俊介と仁八郎は押っ取り刀で駆け付けたが、押し込みを取り逃がしてしまう。 だが、これが縁で河合道臣の知己を得た俊介一行は、木綿専売に絡む酒井家の大陰謀に巻き込まれて......。

迫りくる空飛剣!危うし、十万石の跡継ぎ!

 忠臣の仇を討つため、筑後久留米を目指す真田俊介。同行するは、守り役の爺こと海原伝兵衛と天才剣士・皆川仁八郎。そして、病に倒れた母のため長崎を目指す女児おきみ。  仇敵・似鳥幹之丞を追い、一行が立ち寄った中山道馬籠近くの茶店に突如、轟音が響いた。何者かが放った凶弾が、俊介を襲ったのだ。しかし、すんでのところで俊介は難を逃れる。  ところが、流れ弾が材木商の敦左衛門にあたってしまう。敦左衛門を医者のもとへ担ぎ込む俊介。敦左衛門は命を取り留め、犯人探索に後ろ髪をひかれながらも、先を急ぐ一行。  中山道に別れを告げ、下街道・釜戸宿へとたどり着いたところで、おきみが姿を消してしまう。銃撃してきた犯人にかどわかされたのか、それとも神隠しに遭ったのか……。行方を捜すべく、一行は協力者を求め名古屋へ向かう。  そこで、仁八郎の友垣にして柳生新陰流の遣い手・井戸田保之助や町奉行所の同心・稲熊郷蔵の協力をあおぐも、おきみの行方は掴めなかった。そんな矢先、一行に声をかけてきた人物がいた。男はなんと、江戸で俊介の寝込みを襲った弥八だった——。  息もつかせぬ展開、白熱のシリーズ第2弾!

無二の忠臣が殺された!若殿、仇討ちの旅へ

 信州真田家の若殿、真田俊介が江戸上屋敷の寝所で襲われた。町でたたきのめしたやくざ者の意趣返しか。はたまた、国元で暮らす腹違いの弟・力之介の祖父で、国家老でもある大岡勘解由が孫の跡目相続を画策しての仕業か。 無二の忠臣にして友垣の寺岡辰之助とともに探索に乗り出す俊介。だが、旧知の東田道場師範代・皆川仁八郎に頼まれて、やくざの出入りに加勢する羽目になるやら、錺職人殺しに巻き込まれるやら、なかなか思うようにいかない。 そんな中、こともあろうに辰之助が胸を一突きにされ殺される。いったい誰が何のために!? 悲嘆にくれる俊介に殺害犯の名を告げたのは、意外や意外、俊介の寝所を襲った男だった。 犯人は有馬家の剣術指南役に召し抱えられた者だという。俊介の追撃を躱し、犯人が向かった先は、有馬家の領国・筑後久留米。同行するは、真田家二代に仕える爺で俊介の守り役・海原伝兵衛と天才剣士と異名をとる師範代・皆川仁八郎、おまけに病に倒れた母の薬を求めて長崎に行くという女児おきみ。 若殿一行四人の仇討ち旅が始まる!二ヶ月連続刊行でおくる、傑作廻国活劇シリーズ第一弾。

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