市井点線

大切な人との絆を取り戻す絶妙のコメディ!

 香取慎吾・主演の同タイトル映画の小説化。監督により、香取に当て書きされ、「大切な人との関係性を見つめ直すもの」、そして、「情けない、だらしない、自己中心的な香取慎吾」が描かれている。結婚4年目を迎える田村裕次郎と日和(ひより)。表向きは仲良し夫婦だったが、日和がこっそり投稿していたSNS「旦那デスノート」をきっかけに、少しずつ小さなすれ違いがつまびらかになっていく。二人にとって大切な関係を取り戻そうとする裕次郎と日和。コミカルな悪口が並ぶ「旦那デスノート」とは対照的に、シリアスなシチュエーションにもがく夫婦。崩れかけたメロドラマは「ホラーです、いい意味で」。ユーモアと狂気は紙一重だと気付かされる。誰にでも起こりうることだからこそ誰もが痛感し、共感できる絶妙のコメディだ。

小学館文庫シリーズ