戸井十月

 「ちっちゃな仕事でもキチッとやる……これからもね、年に1度でもいいから仕事してね、そういう気持ちを忘れずに生きていきたいと思うわけ」 クレージーキャッツの一員として『スーダラ節』などのヒットを連発し、一世を風靡した“キング・オブ・エンターテイナー”植木等。80年に及ぶその人生は、まさに波瀾万丈。しかし、本書に収録された生前最後のロングインタビューで浮かび上がってきたのは、「日本一の無責任男」の誠実すぎる素顔だった——。 伝説のエピソードから人生観まで“ニッポンを元気にした男”が全てを語り尽くした最初で最後の本格的評伝。

小学館文庫シリーズ