穂高和季

少女たちは何を怖れ、何を隠したのか?

 東京都武蔵野市、吉祥寺駅付近で、二十歳前後と見られる女性の殺人遺体が発見された。警視庁殺人犯捜査第五係の辻岡朋泰警部補ら捜査員は身元調査に奔走するも、思うに任せず、焦燥に駆られる。が、ついに大学二年生の小池聡美と判明。娘と連絡が取れず、心配していた母親が偶然報道を見て、捜査本部に問い合わせてきたのだ。色めき立つ捜査本部だったが、以後も捜査は難航し、辻岡らは苦悩する。悪戦苦闘の末、ようやくフリージャーナリストの佐藤公章が容疑者として浮かび上がってきた。被害者の故郷である岐阜県で六年前に起こった、有名な冤罪事件と、その発端となった女子中学生殺人事件に関係していたらしいのだ。思いも寄らぬ方向に捜査の目を向けざるをえなくなった辻岡ら捜査陣に、新たな壁が立ち塞がる。序盤から結末まで息詰まる、警察本格ミステリー。

小学館文庫シリーズ