瀧羽麻子

左京区シリーズ最高傑作、待望の文庫化!

 〈女子読み恋愛小説第1位〉の『左京区七夕通東入ル』、第2作『左京区恋月橋渡ル』につづく、「左京区」シリーズ最新作にして、幸福度200%の最高傑作が、ついに文庫化!会いたいひとは、幼いころに遊んだ“お兄ちゃん"――。父親の仕事の都合で引っ越してばかりだった上原璃子は、4歳の時、奈良で安藤果菜と出会う。二人はすぐに仲良しになって、青果店を営む果菜の家で毎日のように遊んだ。それに時々つき合ってくれたのが、果菜の3歳年上の兄・実だった。やがて上原家は奈良から埼玉へ引っ越し、璃子と果菜は離ればなれになるが、高校進学のタイミングで家族は大阪に移り、二人は久しぶりに再会する。その頃“お兄ちゃん"は大学に進学し、京都の学生寮で暮らしていた。璃子はそれから“お兄ちゃん"のいる大学に進学。キャンパスで“お兄ちゃん"が紹介してくれた仲間は、どれも不器用でどこかクセのある理系男子ばかりだった。4回生になった“お兄ちゃん"は大学院進学をひかえて研究に追われていたが、ある秋晴れの日、璃子と“お兄ちゃん"にとって人生を左右する事件が大学で起きる・・・・・・。璃子が長年こころに秘めてきた恋の行方は? シリーズ最大規模の恋の嵐が「左京区」に吹き荒れる!読後、きっとあたたかい風に包まれます。

とびきりピュアでキュートな初恋純情小説!

 毎朝六時半のラジオ体操ではじまり、「いただきます」の声を合図に、ほかほかの朝食が食堂のテーブルに並ぶ。京都の左京区の学生寮で四年間なじんだ生活は、山根が大学院生になった春からもつづいている。寮には、生物学科の安藤や電気電子工学科の寺田、たまに顔を出す数学科の龍彦も含め、趣味と研究を偏愛しすぎるゆかいな仲間ばかり。山根も例外ではない。工業化学科でエネルギーを研究しつつも、花火をはじめ何かが燃える様子を見ているだけで気持ちがたかぶり、「爆薬担当」とからかわれるほどだ。当然、異性のことなんて頭の片隅にもなかったのだが——。  糺の森を訪れたその日、突然の雷雨に浮かび上がる満開の山桜の向こうに、白いワンピースを着た女のひとがいた。ずぶ濡れになった山根は熱を出し、熱が下がってからもなにやら調子がおかしい。そして、龍彦のガールフレンドの花にたやすく言い当てられる。「山根くん、もしかして好きなひと、できた?」。花は言う、もう一度“姫”に会いたければ、下鴨神社に毎日参拝すべし——と。  葵祭や五山送り火、京都ならではの風物を背景に、不器用な理系男子のみずみずしい恋のときめきを愛おしく描いた長編、初恋純情小説の決定版!

キュートな「京都の恋」を描く青春恋愛長編

 「たっくんて呼んでいい?」京都での学生生活も4年目を迎えた七夕の夜、主人公の花は友人のアリサから合コンに誘われ、たっくんと出会う。三条木屋町の店にひとり遅れてあらわれた彼は、その場にはそぐわない一風変わった雰囲気の持ち主だった。文系の学生で数学嫌いの花にとって、理学部数学科のたっくんは謎に満ちていて、彼の暮らす学生寮の友人たちもかなりキテレツな理系男子ばかり。食べ物にうるさい巨漢アンドウくんの研究対象はミクロの遺伝子、おかっぱ頭のヤマネくんは工業化学科で専攻テーマは爆薬。ゆかいな仲間たちに囲まれ、花はこれまで経験しなかった不可思議でにぎやかなキャンパスライフに巻き込まれていくが、いまどき携帯電話も持たないたっくんとの距離はゆるやかにしか縮まらない。バイト先の古着屋の店長・陽子さんらの助言を受けつつ、やがて花は恋のライバルが「数学」であることを知る——。寮でのたこ焼きパーティー、鴨川デルタでの花火、自転車デート、学園祭、卒業旅行……学生の街・京都を舞台に、かけがえのない時間と仲間たち、ほっこりと育まれる等身大の恋を描く。甘酸っぱい記憶を呼びさますたまらなくキュートな青春恋愛小説。

小学館文庫シリーズ